揺さぶられっ子症候群
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更新日:2022/08/10
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揺さぶられっ子症候群について「ユビー」でわかること
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揺さぶられっ子症候群とはどんな病気ですか?
子どもを強く揺さぶることで脳に損傷、出血が起きます。症状としてけいれん、意識障害などがあります。
揺さぶられっ子症候群への対処法は?
反応が鈍い・食欲がないなどがあれば早期受診を推奨します。けいれんを認めたら救急要請をしてください。
揺さぶられっ子症候群の専門医がいる近くの病院はありますか?
揺さぶられっ子症候群の専門医がいる病院を見る揺さぶられっ子症候群のQ&A
- A.
軽症では見た目で気づかれないこともあります。普段と異なる様子がみられるときは早期受診が重要です。
解説揺さぶられっ子症候群は、軽度の場合は気づかれないこともあります。
揺さぶられっ子症候群は、乳幼児が激しく揺さぶられることで起こる脳の損傷です。多くの場合、外見上の明らかな外傷の兆候は見られません。また、乳児は自分で症状を訴えられず、初期には見た目や行動の変化が非常にわずかであることが多いため、気がつかれないこともあります。軽症の揺さぶられっ子症候群では、例えば、以下のような微妙な変化だけが現れることがあります。- ぐったりしているが、抱けば反応する
- 授乳量が少し減った
- いつもより泣き方が少し変わる、不機嫌が続く
- 軽い嘔吐をする
こうした症状は風邪や軽い消化不良、赤ちゃんの通常の生理的反応と区別がつきにくく、外から見ただけでは異常に気づきにくいのが特徴です。
脳損傷は内部損傷(出血、腫れ、網膜出血)であるため、画像検査や眼科検査などの専門的な医学的評価なしには、診断が困難な場合があります。軽度または中等度の場合には、赤ちゃんは最初は元気そうに見えても、数時間後、あるいは数日後に症状が現れたり、より顕著になったりすることがあります。
早期発見が重症化や後遺症を防ぐ鍵となります。家庭での判断に頼らず、少しでも乳児に普段と異なる行動・機嫌の変化が見られる場合や、揺さぶりの疑いや懸念がある場合は、速やかに小児科や救急医療機関で評価を受けることが重要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250. - A.
症状は直後~数日後に出現することがあり、早期受診が重要です。
解説揺さぶられっ子症候群の症状は、揺さぶられた直後から数時間以内に症状が出ることが多いですが、数日後に現れることもあります。
揺さぶられっ子症候群の症状の重さや出現時期は、脳損傷の程度や部位によって異なり、症状は揺さぶられた直後に現れる場合もあれば、数時間かけて徐々に進行する場合もあります。軽い損傷では初期には見た目ではほとんど変化がなく、発見が遅れることもあるため注意が必要です。
乳児は脳の損傷に対する症状が出にくい場合もあり、初期は軽い変化として現れることが多いです。一般的には、揺さぶられた直後に以下の症状が出ることがあります。- ぐったりして反応が鈍い
- すぐに寝入ってしまう
- 異常な泣き方(甲高く、持続的)
- 極度の不機嫌
- 授乳やミルクを飲まない
- 嘔吐を繰り返す
ただちに現れる重篤な症状には、意識障害、けいれん、呼吸障害などがあります。
通常、症状は出来事の4〜6時間以内にピークに達します。症状が遅れて出ることもあり、数時間から数日後にけいれんや呼吸異常、意識障害が突然現れる場合もあります。場合によっては、発達の遅れや行動上の問題などの症状が、過去の脳損傷によるものであると、人生の後半になるまで認識されないこともあります。
乳児に普段と違う様子が見られたり、説明のつかない打撲や出血がある場合は、ただちに小児科や救急医療機関で診察を受けることが重要です。早期の評価・対応が、重症化や後遺症を防ぐ鍵となります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250. - A.
乳児はわずかな揺さぶりでも発症の可能性があり、安全な揺さぶりは存在しません。
解説揺さぶられっ子症候群は、数秒の激しい揺さぶりでも発症する可能性があります。
揺さぶられっ子症候群は、乳幼児が激しく揺さぶられることで起こる脳の損傷です。乳児は体の大きさに比べて頭が大きく、首の筋肉や脊椎が未発達で、脳が頭蓋骨内で揺れて壊れやすいため、このような加速・減速や回転の力に対して非常に脆弱です。外部からの衝撃(赤ちゃんの頭が地面にぶつかるなど)がない、ほんの数秒の激しい前後・回転運動でも、頭蓋骨内の血管や神経が裂けて、重度の脳損傷を引き起こす可能性があります。
発症に必要な「具体的な力の大きさ」は家庭で測定できるものではありません。研究や事故報告によれば、短時間(数秒)でも頭部を前後に急激に動かすだけで、重篤な脳損傷が起こることがあるとわかっています。揺さぶる強さや回数はさまざまですが、乳児の頭や首を完全に支えずに急に振る行為は、わずかな力でも危険です。つまり、「どのくらいの力なら安全」という目安はなく、揺さぶる行為自体が危険行為と考えるのが原則です。
安全のためには、赤ちゃんが泣いても無理に揺さぶらず、ベッドに寝かせて落ち着くまで待つ、保護者が一時的に離れて深呼吸するなど、リスクを回避する行動が重要です。短時間でも力をかければ、SBSは発症する可能性があるため、絶対に揺さぶらないことが予防の基本です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250. - A.
揺さぶられ子症候群のセルフチェックはできません。疑わしい場合には速やかに医療機関を受診しましょう。
解説揺さぶられっ子症候群は、乳児の脳や目に重篤な損傷を起こす可能性があるため、家庭でのセルフチェックは基本的にできません。医療機関での診断が必要です。
揺さぶられっ子症候群は、脳出血や脳腫脹、網膜出血などの精密検査(CT、MRI、眼底検査)等、医療従事者のみが実行できる画像検査と専門的な検査で診断されます。症状が軽い初期段階では、ぐったりしている、授乳がうまくできない、嘔吐を繰り返すなど、風邪や胃腸炎と区別がつきにくいため、自己判断で安全と決めることは危険です。
また、症状はすぐには現れなかったり、外見には外傷などがみられないことも多いため、症状や外傷の有無だけで判断することは不可能です。診断と治療が遅れると、重度の永久的な脳損傷や死亡につながる可能性があるため、万一乳児に普段と違う様子や不自然な外傷が見られた場合は、すぐに小児科や救急外来で医師に評価してもらうことが必要です。
揺さぶられっ子症候群のリスクは「泣きやまない赤ちゃんに苛立ちを感じて強く揺さぶる」ことにあります。セルフチェックではなく、予防的な対応として、泣きやまないときはベッドに寝かせて安全を確保し、保護者が一度落ち着くことが重要です。必要に応じて、地域の育児相談や支援機関を利用することも推奨されます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250. - A.
初期は哺乳不良や機嫌不良など軽い症状で始まります。
解説揺さぶられっ子症候群では、初期症状がみられることがあります。
揺さぶられっ子症候群では、強い揺さぶりにより、脳や目に損傷が起こりますが、最初に現れる症状(初期症状)は、必ずしも重篤とは限りません。保護者が「ちょっと元気がない」「授乳量が減った」と感じる程度の軽い変化から始まることがあります。代表的な初期症状には、以下のようなものが挙げられます。- 機嫌が悪い・泣きやまない
- 泣き方がいつもと違う、甲高く異常な泣き声
- 眠りがちで反応が鈍い
- ぐったりして抱きにくい、頭を支えられない
- 笑ったり、喃語を話さなくなる
- 音や周囲の環境に反応が乏しくなる
- 授乳やミルクを飲まない、食欲が低下
- 吸う動作や飲み込む動作がうまくできない
- 嘔吐を繰り返す
- 顔色が悪い
- 目で対象物をうまく追えない、瞳孔径が左右で異なる
進行すると、けいれん、呼吸の異常、意識障害といった重い症状が急速に出現し、生命に関わることもあります。
「説明がつかない機嫌不良や嘔吐」「不自然に元気がない」といった症状がある乳児は、速やかに医療機関で診察を受ける必要があります。早期に診断し適切な治療につなげることが、後遺症の軽減につながります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250. - A.
意識障害、けいれん、呼吸停止など重篤症状を示します。
解説揺さぶられっ子症候群で起こる症状には、不機嫌、活気不良、哺乳不良、嘔吐、意識障害、けいれん、呼吸停止などがあります。
揺さぶられっ子症候群は、乳幼児が激しく揺さぶられることで起こる脳の損傷です。脳が頭蓋骨内で激しく揺れ動き、血管や神経が損傷した結果、脳出血や網膜出血、脳の腫れなど重篤な障害が生じます。急激に症状が出ることもあれば、軽度で気づきにくい場合や、時間が経つにつれて、より顕著な症状が現れる場合もあります。代表的な症状には以下のようなものがあります。- 意識障害:呼びかけに反応しない、ぐったりしている、刺激しなければ眠ってしまう
- けいれん:全身が硬直したり、ぴくぴくと痙攣する
- 呼吸異常:呼吸が浅い、不規則、止まる
- 嘔吐・食欲低下:母乳やミルクを飲まない、繰り返し吐く
- 異常な泣き方:極度の不機嫌、普段と違う甲高い声で泣く、泣き止まない
- チアノーゼ:皮膚が青白く、顔色が悪い
- 眼球運動の異常:対象物をうまく追えない、瞳孔径が左右で異なる
- 麻痺や異常な姿勢
- 行動変化:笑ったり喃語を話したりしない
重症化すると、昏睡や呼吸停止、死亡に至ることもあります。生き延びても、発達遅滞、知的障害、てんかん、視覚障害、運動麻痺などの後遺症が残ることが少なくありません。
一方で、軽症例では「なんとなく元気がない」「ミルクを飲まない」といったささいな症状だけの場合もあり、見逃されることがあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNarang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children. Pediatrics. 2020, 145, e20200203.
Narang SK et al. Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Report. Pediatrics. 2025, 155, e2024070457.
Hung KL. Pediatric abusive head trauma. Biomed J. 2020, 43, 240-250.
監修医師
診療科・専門領域
- 小児科
- 救急科