「無ガンマグロブリン血症」とはどのような病気ですか?
免疫グロブリンが全く作られない状態にある病気です。
先天性無ガンマブロブリン血症は、免疫グロブリンが生まれつきまったく作られない病気です。
免疫グロブリンは体内の免疫システムの主要なたんぱく質で、感染を防ぐ働きを持っています。そのため、無ガンマグロブリン血症では、免疫システムが機能しなくなり、感染症を起こしやすくなります。このような状態は「免疫不全症候群」といわれます。
先天性無ガンマブロブリン血症は、先天的な遺伝子異常による「原発性免疫不全症候群」(PID)の1種です。
PIDによる先天性無ガンマグロブリン血症の患者さんは、胎児のときにお母さんから移行した免疫グロブリンが少なくなる生後6ヶ月を過ぎるころから、繰り返し細菌などの感染症にかかりやすくなります。
このため、感染症を予防する目的で、免疫グロブリン製剤による補充療法が不可欠となります。
公開日:
最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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