急性胆管炎でマーフィー徴候が見られることはありますか？

マーフィー徴候とは、右上腹部を圧迫しながら息を吸うと、痛みのため呼吸が止まってしまうという現象です。急性胆嚢炎で胆嚢に炎症があると特徴的にみられる身体所見です。

急性胆管炎と急性胆嚢炎には類似点がありますが、別の病気であり、急性胆管炎ではマーフィー徴候は陽性にはなりません。

どちらも胆石が原因で起こる病気ですが、急性胆嚢炎では胆嚢に炎症があるのに対し、急性胆管炎で炎症が起こっているのは胆嚢の先にある胆管です。胆嚢そのものは問題ないため、マーフィー徴候は陰性となります。

ただし、急性胆嚢炎と急性胆管炎を合併している場合もあり、そのような場合にはマーフィー徴候が陽性になる可能性があります。