シャルコー・マリー・トゥース病の場合、日常生活で気をつけることはありますか？

シャルコー・マリー・トゥース病（Charcot-Marie-Tooth病、CMT）の人が日常生活で気をつけるべきことは、安全確保と自立の工夫です。

CMTは末梢神経の障害により、手足の筋力低下や感覚障害が起こります。具体的な注意事項は、以下のとおりです。

定期的なチェックとリハビリ

手足の変形や筋力低下について、定期的に医師や理学療法士に確認しながら、リハビリで筋力維持や関節可動域を保つ。

ストレッチと運動

軽いストレッチ、水泳、サイクリングなどの低負荷の運動に取り組む。症状を悪化させる可能性のある過度な運動や高負荷の運動は避ける。

転倒・怪我の予防

足関節装具や靴の工夫で足首の安定性を確保し、必要に応じて杖や歩行器などの補助器具を使用する。照明、滑り止めマット、手すりなどを設置し、段差に注意する。

日常動作の工夫

握りやすい道具や補助具を活用し、服の着脱、食事、筆記なども工夫して自立を保つ。

手足のケア

爪はきちんと切り、手足に切り傷や感染徴候（腫れ、赤み、痛み）がないか確認する。感覚低下により、火傷や凍傷のリスクが高まるため、熱い物や冷たい物を取り扱うときは注意する。

学校や職場での配慮

足の疲れやすさや手の不器用さを周囲に理解してもらう。補助具の利用や休憩・作業時間の調整を行い、無理のないスケジュールを組む。

安全で自立した生活を長く維持するため、転倒予防・疲労管理・装具活用・作業の工夫が重要です。