統合失調症で入院が必要な目安はありますか?
死のうと考えている、混乱が激しい、本人に病気の意識がなく治療できない場合などは入院が勧められます。
症状が重篤な時期、危険な時期には入院が必要と判断されることがあります。
具体的には、
- 混乱や興奮がみられ、安全の確保が必要なとき
- 自分や周りの人を傷つけてしまう恐れがあるとき
- 幻覚や妄想に行動が左右されて危険なとき
- 衣食住の環境が十分でないとき
などが挙げられます。
症状自体が重篤でなくても、以下の場合には入院が勧められることがあります。
- 適切な診断のため
- 薬物療法の調整のため
- 休息をとるため
- 身の回りのサポートが必要なとき
など
急性期の症状が強く、通常の日常生活を送るのが難しくなっている場合や、安静な環境で薬物療法によって治療する必要があるため、本人に病気だという意識が少ない場合などでも、入院を勧められることがあります。
また、本人の同意がない場合でも、
- 精神保健指定医の診察の結果入院が必要だと判断され、家族などの同意が得られる場合は、医療保護入院
- 精神保健指定医2名の診断の結果が一致した場合は、都道府県知事による措置入院
となる可能性があります。
公開日:
最終更新日:
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
(参考文献)
Barbara Lay et al. Inpatient Treatment of People With Schizophrenia: Quantifying Clinical Change Using the Health of the Nation Outcome Scales. Schizophrenia Bulletin Open. 2021, 2, sgab030.
厚生労働省.“危険因子と背景の精神障害の評価”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/11_08.pdf,(参照 2024-05-31).
厚生労働省.“医療保護入院制度について”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000115952.pdf,(参照 2024-05-31).
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