肺炎が悪化するとどうなる?肺炎球菌肺炎が重症化したときの症状や末期症状は?
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肺炎が酷くなるとどうなりますか?
肺炎が酷くなるとどうなりますか?
肺化膿症など重大な病気につながったり、呼吸の状態の悪化や他臓器の障害を起こして命に関わることがあります。
肺の炎症が強い場合や、病原性の高い細菌に感染した場合などには、感染部位に膿(うみ)がたまることがあります(「肺化膿症」と呼びます)。
また、肺の炎症が胸膜(肺のまわりを覆う膜)に及ぶと、「胸膜炎」といって肺の周りに水がたまったり、肺の周りの空間に感染が波及して膿がたまる「膿胸」という病気に進展することがあります。このような場合には、通常想定される(多くの場合1~2週間程度)よりも長期の抗菌薬治療が必要になったり、膿を身体の外に出すため、しばらくの間、入院して脇腹から膿にチューブを通したりすることがあります。
このような病状にならなくとも、肺炎が悪化すると、呼吸の状態が悪くなり、身体への酸素の取り込みが不足して、入院で酸素の吸入が必要になったり、人工呼吸器などにより強力な呼吸の補助が必要になったりすることもあります。
さらに感染症が重症になると、肺以外の臓器の障害を起こしたり、意識の状態が悪化したりするなど重篤となり、命を落とすこともあります。
肺炎は、2022年における日本人の死因の第5位(第6位の誤嚥性肺炎と合わせると第4位)です。
肺炎球菌肺炎の末期症状はどのようなものがありますか?
肺炎球菌肺炎の末期症状はどのようなものがありますか?
肺炎が重症化した場合、意識障害やショック状態をきたすことがあります。
肺炎球菌肺炎が治療に反応せず、末期(終末期)に至った場合、それは単なる肺炎ではなく、重度の呼吸不全や、感染が全身に回った敗血症(はいけつしょう)による多臓器不全という状態を意味します。この段階で見られる症状は、体が感染と低酸素に耐えられなくなっているサインです。
1. 呼吸器の症状
- 重度の呼吸困難:浅く速い呼吸(頻呼吸)になったり、肩を上下させる「肩呼吸」や、あえぐような呼吸(下顎呼吸)が見られます。
- 酸素飽和度の著しい低下:酸素投与を行っても、血液中の酸素濃度(SpO2)が上がらなくなります。
- チアノーゼ:血中の酸素が不足し、唇や指先が紫色になります。
- 死前喘鳴(しぜんぜんめい):痰(たん)を自力で排出する力がなくなり、意識レベルが低下することで、喉の奥で「ゴロゴロ」「ゼロゼロ」といった音がすることがあります。
2. 意識障害
- 混乱・せん妄:時間や場所がわからなくなったり、落ち着きがなくなったりします。
- 傾眠・昏睡:呼びかけへの反応が徐々に鈍くなり、最終的には眠ったまま刺激に反応しなくなります(昏睡状態)。
3. 循環器・全身の症状
- 血圧の著しい低下:感染によって全身の血管が拡張し、血圧を維持できなくなります(ショック状態)。
- 脈拍の変化:初期は非常に速い脈(頻脈)ですが、末期には弱く不規則になります。
- 尿量の減少・停止:血圧低下により腎臓が機能しなくなり、尿が作られなくなります(腎不全)。
肺炎球菌肺炎が重症化するとどうなりますか?
肺炎球菌肺炎が重症化するとどうなりますか?
重症化すると、命に関わる状態になる可能性があります。
肺炎球菌肺炎が重症化すると、感染が肺の中だけにとどまらず全身に波及し、命に関わる非常に危険な状態に陥ることがあります。
主な重症化の状態として、以下の2つが挙げられます。
1. 敗血症(はいけつしょう)
感染症に対する制御不能な宿主(からだ)の反応に起因する、生命を脅かす臓器障害と定義されます。
具体的には、全身の激しい炎症反応によって血圧が急激に下がる敗血症性ショックを引き起こしたり、腎臓、肝臓、脳など、肺以外の重要な臓器が次々に機能不全に陥ったりします。
症状としては、意識障害(呼びかけへの反応が鈍くなる、混乱する)や、血圧低下によるショック状態が現れます。
2. 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
肺での炎症が過剰になった結果、肺自体が重度のダメージを受ける状態です。
過剰な炎症反応(サイトカインストームなど)により、肺胞(酸素交換を行う場所)が広範囲に障害を受け、肺全体が水浸しのようになります。
X線写真やCTでは、両方の肺にびまん性の陰影(白い影)が広がって見えます。
その結果、酸素の取り込みが極度に悪化し、通常の酸素投与だけでは追いつかない深刻な呼吸不全に陥ります。この場合、人工呼吸器による管理が必要となります。
こうした重症化を防ぐためには、早期の段階で危険な兆候を判断することが極めて重要です。
重症と判断された場合は、速やかに集中治療室(ICU)、またはそれに準ずる病室で、抗菌薬の投与に加え、血圧の維持、酸素化のサポート、全身の臓器管理といった適切な初期治療(全身管理)を開始する必要があります。
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編集・監修基準について
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
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