「カルニチン欠乏症」とはどのような病気ですか?

脂肪をエネルギーに変えられず低血糖などを起こす病気です。

カルニチン欠乏症は、体が脂肪をエネルギーに変えにくくなる代謝(体内で栄養を使う仕組み)の病気です。

カルニチンは脂肪酸(脂の成分)をミトコンドリア(細胞のエネルギー工場)へ運び、特に空腹時や発熱などエネルギー需要が高い場面でのエネルギー産生において重要です。カルニチンが不足すると脂肪の利用が妨げられ、低血糖(血糖が低い状態)、ぐったり、筋力低下、疲れやすさ、心筋症(心臓の筋肉の病気)や肝機能障害(肝臓の働きの低下)、脳症(脳の働きの障害)などが起こります。乳幼児では哺乳不良やけいれんで見つかることがあります。

カルニチン欠乏症の型は、「細胞へカルニチンを取り込む設計図」の異常で、OCTN2運搬体(カルニチンの運び役)が働かない一次性(常染色体劣性遺伝)と、肝・腎疾患、透析、栄養不足、吸収不良、ミトコンドリア病、薬剤(例:バルプロ酸)などで量が減る二次性があります。

診断は血液検査で血中のカルニチンの値が低いことを確認し、必要に応じ遺伝学的検査や新生児マススクリーニング(生後早期の一斉検査)で評価します。

治療は経口L-カルニチン補充を基本に、長時間の絶食や過度な運動を避け、原因疾患の是正を行います。適切に管理すれば合併症の予防が期待できます。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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