カルニチン欠乏症の原因は何がありますか?

先天的な遺伝子異常と、栄養・病気・薬剤などの二次的要因です。

カルニチン欠乏症の原因は、生まれつきの体質(遺伝)によるもの(一次性)と、病気や生活・治療の影響で起こるもの(二次性)に大別されます。

一次性はSLC22A5遺伝子(カルニチンを細胞へ取り込む設計図)の異常により、OCTN2運搬体(カルニチンの運び役)が働かず、細胞内へカルニチンが取り込めない常染色体劣性遺伝(両親からひとつずつ受け継いで発症)です。その結果、血液中のカルニチンが低く、尿中へ過剰に失われます。

二次性は遺伝的な運搬障害がなく、カルニチンの量が不足する状態です。肝・腎疾患(合成低下や尿中喪失)、慢性透析(血液を機械で浄化)、栄養不足や菜食中心で摂取が少ない場合、吸収不良、早産児、感染や手術などの異化亢進(体が強く分解状態になること)で、エネルギーの産生需要が増える場合に起こります。さらに、有機酸代謝異常(体内で作られる酸性物質を分解できない生まれつきの病気)や脂肪酸酸化障害(脂肪からエネルギーを作れない病気)でも消費が増え低下します。薬剤ではバルプロ酸やピバンピシリンが知られています。

治療は、不足しているカルニチンを補うL-カルニチン補充(飲み薬や点滴で体内量を回復させる治療)と、原因となる基礎疾患の是正が重要です。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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