視神経炎の場合、主にどのような治療をしますか?
ステロイド療法や免疫抑制薬の使用を行います。
視神経炎の治療は、炎症を早期に抑えることと視機能の回復を促すことを目的として行われます。最も一般的で中心となる治療はステロイド療法です。特に急速に視機能が低下している場合には、短期間に高用量のステロイドを点滴するステロイドパルス療法が選択され、その後に内服ステロイドで炎症の再燃を抑えながら徐々に減量していきます。これにより視力の回復が期待でき、治療開始が早いほど良好な経過が得られる可能性が高まります。
視神経炎の背景には多発性硬化症、視神経脊髄炎、MOG関連疾患など異なる病態が存在するため、診断結果に応じて追加治療や長期的な再発予防治療が必要になる場合があります。特にNMOSDやMOGADでは再発しやすいため、免疫抑制薬や抗体療法などを長期的に使用して再燃を防ぐ場合があります。
多くの症例ではステロイド治療により視力の改善が見込まれますが、原因疾患によっては後遺症が残ることもあるため、早期の診断と適切な治療選択が重要とされています。
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(参考文献)
日本神経学会.“多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン”..https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdf/koukasyonmosd2023.pdf,(参照 2025-12-08).
.“ガイドライン・答申”..https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=296&dispmid=909,(参照 2025-12-08).
三村 治ほか.“抗アクアポリン 4 抗体陽性視神経炎診療ガイドライン”..https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/aquaporin.pdf,(参照 2025-12-08).
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最終更新日:
東北大学病院 眼科
山口 知暁 監修
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