アトピー性皮膚炎以外でTARCの数値が高くなることはありますか?
アトピー性皮膚炎以外でもTARCの値が上昇する場合があります。
はい、あります。アトピー性皮膚炎の診断や活動性の評価に使われることが多い指標ですが、実際にはアトピー性皮膚炎以外でもTARCの値が上昇する場合があります。
小児は特に2歳以下で高値となり、基準値も年齢別で設定されています。また、ネモリズマブで治療した場合には、症状と関係なく一過性に高値となることがあります。
さらに、アトピー性皮膚炎以外の病気でも高値になる可能性があります。
たとえば、気管支喘息やIgG4関連疾患、シェーグレン症候群などの自己免疫性疾患、ホジキンリンパ腫や皮膚リンパ腫といった一部の悪性疾患、薬剤による間質性肺疾患、水疱性類天疱瘡など、皮膚の自己免疫疾患です。
これらは免疫機構のメカニズムの異常や慢性的な炎症が関わる疾患で、TARCが増加しやすいと考えられています。
よって、TARC値が高い場合でも必ずアトピー性皮膚炎というわけではありません。他の病気の可能性も考慮する必要があります。
株式会社BearMedi 臨床検査技師
佐々木 祐子 監修
(参考文献)
Yoko Kataoka.“Thymus and activation-regulated chemokine (CCL17) as a clinical biomarker in atopic dermatitis: significance and limitations in the new treatment era”.National Library of Medicine.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11799291/,(参照 2025-07-24).
Hidehisa Saeki et al.“Thymus and activation regulated chemokine (TARC)/CCL17 and skin diseases”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16859899/,(参照 2025-07-24).
Masataka Umeda et al.“Thymus and Activation-regulated Chemokine as a Biomarker for IgG4-related Disease”.scientific reports.https://www.nature.com/articles/s41598-020-62941-9,(参照 2025-07-24).
.“アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024”.日本皮膚科学会ガイドライン.https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/ADGL2024.pdf,(参照 2025-07-24).
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