骨粗鬆症の治療では、注射は使用しますか?
はい、骨粗鬆症の治療では注射薬が使われることがあります。骨の破壊を抑える薬や骨の形成を促す薬などがあり、骨折リスクが高い場合などに選択されます。
骨粗鬆症の治療薬の種類
骨粗鬆症の治療薬は大きく「骨吸収抑制薬」と「骨形成促進薬」の2つに分けられます。骨吸収抑制薬は、古くなった骨を壊す働きを抑えて骨量の減少を防ぐ薬です。骨形成促進薬は、新しい骨をつくる働きを高めて骨量を増やす薬です(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版)。これらには飲み薬と注射薬があり、患者さんの状態に応じて使い分けられます。
骨粗鬆症の注射薬にはどのようなものがあるか?
骨粗鬆症に使われる注射薬には、以下のものがあります(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版)。
- ビスホスホネート注射薬(骨吸収抑制薬): 週または月1回の点滴または静脈注射、あるいは年1回の点滴で投与されます。骨折リスクがある程度高い患者さんに用いられます
- デノスマブ(骨吸収抑制薬): 6ヶ月に1回の皮下注射で投与されます。骨折リスクが高い患者さんへの第一選択薬のひとつです
- テリパラチド(骨形成促進薬): 毎日または週1〜2回の皮下注射で投与され、使用期間は最大24ヶ月までとされています
- アバロパラチド(骨形成促進薬): 毎日の皮下注射で投与され、使用期間は最大18ヶ月までとされています
- ロモソズマブ(骨形成促進薬): 月1回の皮下注射で投与され、使用期間は12ヶ月までとされています。骨折リスクが高い患者さんへの第一選択薬のひとつです(日本リウマチ財団)
骨粗鬆症の注射薬の投与間隔と使用期間
注射薬は種類によって投与間隔が異なります。毎日の自己注射が必要なものから、半年に1回や年1回の通院で済むものまであり、生活スタイルに合わせた選択が可能です。
骨形成促進薬(テリパラチド・アバロパラチド・ロモソズマブ)には使用できる期間に上限が設けられており、治療終了後は骨吸収抑制薬に切り替えるのが一般的です(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版)。これは、骨形成促進薬で増やした骨量を骨吸収抑制薬で維持するという考え方に基づいています。
骨粗鬆症で注射治療が選ばれるケース
注射薬は、飲み薬では十分な効果が得られない場合や、骨折のリスクが特に高い場合に選択されることがあります。たとえば、すでに骨折を経験した方や骨密度が著しく低下している方には、デノスマブやロモソズマブなどが第一選択として検討されます(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版)。
また、飲み薬の服用が難しい方にも注射薬が適している場合があります。骨粗鬆症の治療は長期にわたることが多いため、気になる症状がある方は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
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