陰茎がんの進行速度はどのくらいですか？
陰茎がんの進行速度は、がんの進行度合い（病期）によって大きく異なります。
陰茎がんには個人差もありますが、治療が遅れると数年以内に命に関わることがあります。
病気の進行具合による5年生存率の違い
陰茎がんは比較的まれながんであり、包茎で隠れてしまうことや、もともと見つかりにくいため、進行速度を詳しくみた研究は少ないです。ただし進行すると命に関わるため、5年生存率の数値で陰茎がんの進行速度を検討することができます。過去のデータであり、すべての人に当てはまるわけではありませんが、以下のような報告があります。
早期のがん
- 表面にとどまるがん：87.5％
- リンパ節転移なし：94.3％
進行したがん
進行した場合の具体的な経過
- 鼠径部のリンパ節に再発するまでの期間：平均約6ヵ月（鼠径部：太ももの付け根のあたり）
- リンパ節郭清後に再発するまでの期間：生存期間中央値4.5ヵ月
- 遠隔転移した場合の予後：2年生存率が10%未満と報告されています
このように、陰茎がんは早期であれば比較的緩やかですが、転移が起こると急速に進行し、予後が厳しくなります。
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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