熱性けいれんは言葉の遅れに影響しますか?
単純型熱性けいれんは、言葉の遅れには通常影響しません。
熱性けいれんは、言葉の遅れ(言語発達の遅れ)には通常影響しません。
特に、最も多い「単純型熱性けいれん」(全身に起きるけいれんで、15分以内に自然におさまり、24時間以内に繰り返さないもの)では、知能や発達への影響はないとされています。
これは、けいれんが短時間でおさまり、脳にダメージを残さないことがほとんどだからです。実際、多くの子どもが熱性けいれんを経験しても、その後は通常通りに成長・発達します。
ただし、次のような場合は例外的に注意が必要です。
- 複雑型熱性けいれん(15分以上続く、1日に複数回起こる、左右差のあるけいれんなど)
- 脳炎・脳症などの中枢神経の病気が背景にある
- もともと発達の遅れがある子ども
これらの場合には、長時間のけいれんや繰り返すけいれんが脳へ与えるダメージや、けいれんの背景にある脳の病気や体質そのものが、言語や発達に影響を与える可能性があるため、発達の経過を観察することが必要です。
言葉の遅れが見られる場合は、小児科や小児神経科で相談し、必要に応じて発達検査や療育支援の導入を検討しましょう。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
日本小児神経学会.“熱性けいれん診療ガイドライン2023”..https://minds.jcqhc.or.jp/common/wp-content/plugins/pdfjs-viewer-shortcode/pdfjs/web/viewer.php?file=https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00763.pdf&dButton=false&pButton=false&oButton=false&sButton=true#zoom=auto&pagemode=none&_wpnonce=3b871a512b,(参照 2025-07-15).
.“Febrile Seizures: Guideline for the Neurodiagnostic Evaluation of the Child With a Simple Febrile Seizure”.AAP.https://publications.aap.org/pediatrics/article/127/2/389/65189/Febrile-Seizures-Guideline-for-the-Neurodiagnostic?autologincheck=redirected,(参照 2025-07-15).
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