シェーグレン症候群とストレスの関係について教えてください。
ストレスはシェーグレン症候群の疲れやすさや痛みの症状にも重要な役割を果たしています。
シェーグレン症候群患者さんにおいて、慢性的な免疫系の活性化、睡眠障害、慢性的な疼痛、抑うつ・不安などの精神心理的要因は、疲れやすさと密接に関連しており、これらの症状や疾患活動性は、ストレスと双方向的な関係を持つことが明らかになっています。
抑うつや不安、神経症傾向などの精神心理的要素は、疲労の独立した増悪因子であり、ストレスが高いほど疲労感が強くなる傾向があります。睡眠障害(夜間痛や頻回覚醒)は日中の疲労を顕著に悪化させ、ストレスや不安と相互に増悪し合います。さらに、関節炎など痛みの症状が強い場合、身体的ストレスが増大し、精神的ストレスや疲労も悪化します。逆に、精神的ストレスや抑うつが強いと、疼痛や疲労の知覚が増幅されるという悪循環が形成されます。
このように、シェーグレン症候群の全身性疲労は、免疫・炎症・神経・精神心理・睡眠障害・ストレスが複雑に相互作用する多因子性の症状であり、ストレス管理や精神心理的介入も症状緩和に重要な役割を果たします。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
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