下垂体炎
「下垂体炎」とは、自己免疫や薬剤、全身疾患などが原因で下垂体に炎症が起こる病気です。頭痛、視野障害、倦怠感、月経異常、不妊、多尿などの症状がみられます。これらの症状がある場合は、内分泌代謝科などを早めに受診しましょう。
医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
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脳の下垂体というところに炎症が起きて、ホルモンの分泌が阻害されるまれな病気です。
原発性で最も多いのがリンパ球性下垂体炎で続発性です。代表的なものが免疫チェックポイント阻害剤などの薬剤性です。
下垂体の腫瘍、炎症、血流障害など、さまざまな原因でホルモン異常が生じます。
年齢や妊娠による変化がありますが、MRI検査で測定した正常な下垂体の高さは4~7mmと報告されています。
下垂体炎により引き起こされる「下垂体前葉機能低下症」は、指定難病78として認定されています。
MRI検査だけでは腺腫や他の腫瘍と見分けるのが難しい場合があり、下垂体炎の確定診断はできません。
自己免疫により下垂体に炎症が起こり、ホルモン分泌障害や視野障害などを引き起こすまれな病気です。妊娠後の女性に多く見られます。
下垂体炎は炎症で下垂体が腫れホルモン異常を起こす病気。トルコ鞍空洞症は下垂体が圧迫され扁平化する状態。原因、症状、治療法が異なります。
下垂体炎自体は直接的に生命を脅かす病気ではありません。適切な治療により、多くの場合通常の寿命を全うできます。
ホルモン分泌低下による様々な症状、視覚障害、頭痛などが現れ、最悪の場合、副腎不全や下垂体卒中など命に関わる状態になる可能性があります。
症状について
治療について
欠乏しているホルモンの補充療法が基本で、副腎不全の治療を最優先とし、ヒドロコルチゾンを補充します。炎症や神経圧迫症状には高用量ステロイド療法を行い、重症例では手術療法や免疫抑制剤投与も検討されます。
過度なストレスを避け、薬の飲み忘れなどがないようにしましょう。またステロイド増量方法を覚え、ステロイドカードを持ち歩くことも大切です。
原因や重症度によります。自己免疫性下垂体炎はステロイドで改善しやすいですが、ホルモン補充が必要になることも。感染性やその他は原因疾患の治療が必要です。
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(参考文献)
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