下垂体炎の末期症状はどのようなものがありますか?
下垂体炎が進行すると、意識消失、視力喪失、多臓器不全など、生命に関わる状態になることがあります。ホルモンバランスの崩れと神経の圧迫が原因です。
下垂体炎の末期症状とは、下垂体の炎症が進行し、下垂体の機能が著しく低下することで、全身のホルモンバランスが大きく崩れ、生命を脅かす状態になることを指します。
具体的には、以下のような状態になることがあります。
- 汎下垂体機能低下症:下垂体から分泌される全てのホルモンが不足する状態。
- 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)不足によるショック
- 甲状腺刺激ホルモン(TSH)不足による意識障害
- 性腺刺激ホルモン(LH・FSH)不足による不妊
- 中枢性尿崩症:抗利尿ホルモン(ADH)の分泌が低下し、大量の尿が出て脱水状態になる病気。
- 視神経圧迫による神経症状:腫れた下垂体が視神経を圧迫し、視野が狭くなる(視力喪失につながることもあります)、頭痛、意識障害などが起こります。
- 下垂体卒中:下垂体に急激な出血や梗塞(血管が詰まること)が起こり、激しい頭痛、嘔吐、視力障害、意識障害、ショックなどが起こります。
適切な治療が行われない場合、これらの症状が重なり、意識消失や多臓器不全を起こし、生命に関わる状態になることがあります。
そのため、下垂体炎は早期発見と治療が非常に重要です。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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