気管支炎の症状は?急性・慢性/気管炎・気管支炎
監修医師折茂 圭介呼吸器内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
急性・慢性/気管炎・気管支炎と診断された人の受診データ(最初に気になった症状・診療科)
最初に気になった症状
受診した診療科
受診して「急性・慢性/気管炎・気管支炎」と診断されたと回答した人が、症状チェックを始めたときに最も気になる症状として選んだものと、受診した診療科のデータ(自己申告、2021年1月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。
※%は回答した人に占める割合です。
※回答が1,000人以上ある症状・病名のデータに限って掲載しています。
ユビーで症状チェックしたあと、受診して「急性・慢性/気管炎・気管支炎」と診断されたと回答した人(自己申告)が、最も気になる症状として選んでいたのは、咳嗽(25%)、発作性咳嗽(14%)、咽頭痛(10%)などでした。
受診した診療科は、内科(46%)、耳鼻咽喉科(23%)、呼吸器内科(21%)の順でした。
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気管支炎とは
気管・気管支という空気の通り道の部位に炎症が起きている状態です。主にウイルスや細菌などによる感染や、有害な物質を吸入することで起こります。
「気管支炎」とはどのような病気ですか?
肺へ酸素を取り込む空気の通り道である気道(気管・気管支)に炎症が起こる状態を指します。
体外から肺へ酸素を取り込む時の空気の通り道である「気道(気管・気管支)」に炎症が起こる状態です。主に咳、痰、発熱などの症状が見られます。
数日~数週間の経過で治癒する「急性気管支炎」と、症状が数ヶ月以上持続する「慢性気管支炎」に分けられます。
急性気管支炎はウイルスや細菌などの微生物が気道に感染することによって起こります。
それに対して、慢性気管支炎の主な原因は喫煙であり、その他に感染症、アレルギー、大気汚染、化学物質などが挙げられます。
参考文献
A-03 急性気管支炎.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/a/a-03.html(参照 2024-12-20)
橋本修ほか.大気・室内環境関連疾患 予防と対策の手引き 2019.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/publication/jrs_guidelines/20190401145926.html(参照 2024-12-20)
B-01 慢性閉塞性肺疾患(COPD).一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/b/b-01.html(参照 2024-12-20)
I-01 気管支拡張症.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/i/i-01.html(参照 2024-12-20)
気管支炎の症状
気管支炎には初期症状はありますか?
急性気管支炎の場合、発熱、体のだるさ、喉の痛み、鼻水、声枯れ、咳などの症状がみられることが多いです。
急性気管支炎の場合、風邪を引き起こすようなウイルスの上気道(鼻~喉までの気道)への感染がきっかけとなり、下気道(気管・気管支)へ波及したり、細菌の感染か引き続いて起こったりするということがほとんどです。
このため、風邪の初期症状でみられるような発熱、体のだるさ、喉の痛み、鼻水、声枯れ、咳などが見られます。
一方、慢性気管支炎の場合は、上記のようないわゆる風邪症状が初期に出る・症状が始まった時期がはっきりしているということは少なく、いつの間にか咳・痰が出るようになり、長期間続いているということが多いです。
気管支炎ではどのような症状がありますか?
咳、痰、発熱などの症状が見られます。
咳、痰が主な症状です。急性気管支炎の場合は発熱がみられることもあります。
重症になると、炎症によって気管支の内側の粘膜がむくんで空気の通り道が狭くなり、呼吸困難や喘鳴(呼吸時にぜいぜい、ヒューヒューといった音がすること)がみられることがあります
このような重度の症状は、持病のない成人ではまれですが、もともと気道の狭い小児や、気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった呼吸器疾患をお持ちの方で起こりやすいです。
気管支炎の原因
気管支炎の原因は何がありますか?
主にウイルスや細菌などが鼻や口から体内に入りこみ、気管・気管支に感染することが原因です。
急性気管支炎の原因は主にウイルスや細菌などの微生物が気道(気管・気管支)に感染することです。
最も多い原因微生物は風邪を引き起こすようなウイルスですが、一般的な診療では原因微生物を特定できない(またはしない)ことのほうが多いです。
一方、慢性気管支炎の主な原因は長期間の喫煙であり、その他に感染症、アレルギー、大気汚染、化学物質などが挙げられます。
また、感染症が原因の場合でも、急性気管支炎と慢性気管支炎では、主な病原体となる微生物が異なります。
参考文献
A-03 急性気管支炎.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/a/a-03.html(参照 2024-12-20)
橋本修ほか.大気・室内環境関連疾患 予防と対策の手引き 2019.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/publication/jrs_guidelines/20190401145926.html(参照 2024-12-20)
B-01 慢性閉塞性肺疾患(COPD).一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/b/b-01.html(参照 2024-12-20)
I-01 気管支拡張症.一般社団法人日本呼吸器学会,https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/i/i-01.html(参照 2024-12-20)
気管支炎の治療・対処法
急性・慢性/気管炎・気管支炎への対処法は?
原因によって根本的な治療は異なります。症状に合わせて、去痰薬や鎮咳薬などが使用されます。
気管支炎の場合、主にどのような治療をしますか?
症状や病状に応じて、鎮咳薬、去痰薬、解熱鎮痛薬、抗菌薬などで治療します。
急性気管支炎の場合、ウイルス感染が原因のことが多く、ほとんどの方で自分の免疫力により回復・治癒することができます。
また、基本的にはインフルエンザウイルス以外のウイルスに対するお薬はありません。このため、鎮咳薬(咳止め)、去痰薬(痰切り)、解熱鎮痛薬などによる対症療法(症状を和らげる治療)を行うことが多いです。
高熱が続いたり、色のついた膿性の痰が多い場合は細菌の感染の可能性も考えられるため、必要に応じて抗菌薬を使用します。
特に、上記の対症療法で症状の改善が見られない場合や、症状が強く飲食や移動など基本的な日常の行動に影響がある場合、高齢者・持病がある方の場合などでは、抗菌薬で治療することを考えます。
慢性気管支炎の場合は、原因によって治療法が異なります。最も多い原因であるタバコによるものの場合、まずは禁煙が第一の治療法であり、薬としては気管支を広げる作用のある吸入薬や、去痰薬、抗菌薬などを適宜使用します。
受診の目安・何科を受診するべきか
気管支炎が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
咳、痰、発熱などの症状が強く、日常生活に影響がある場合、病院を受診してください。
咳、痰、発熱などの症状が強いために、飲食・動作・睡眠といった日常生活に影響がある場合には、病院を受診してください。
持病がある場合や、小児・高齢者では重症化することがあるため、症状が軽度であっても早めに受診するほうがよいでしょう。
特に、もともと気道の狭い小児や、気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患をお持ちの方の場合、気管支炎が起こると呼吸困難や低酸素血症をきたしやすいため注意が必要です。
気管支炎が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
呼吸器内科、または内科を受診してください。
呼吸器内科または内科を受診してください。総合病院の場合、気管支炎は主に呼吸器内科で診療しています。
頻度の高いウイルス性の急性気管支炎の場合は、高度に専門的な治療を必要とせずに対症療法でよくなることも多いため、まず一般内科を受診いただいても構いません。
一般内科での治療で症状が改善しない場合や、咳や痰などの症状が数ヶ月以上持続し慢性気管支炎が疑われる場合には、呼吸器内科で専門的な診療を受けることをおすすめします。
急性・慢性/気管炎・気管支炎の専門医がいる近くの病院はありますか?
急性・慢性/気管炎・気管支炎の専門医がいる病院を見る気管支炎の薬
気管支炎は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
主に鎮咳薬、去痰薬、解熱鎮痛薬、抗菌薬などで治療します。起こりえる副作用は薬剤により異なります。
症状や病状に応じて、主に鎮咳薬(咳止め)、去痰薬(痰切り)、解熱鎮痛薬、抗菌薬などで治療することが多いです。
慢性気管支炎の場合は、原因にもよりますが、上記の薬のほかに気管支を広げる吸入薬や内服薬、吸入ステロイド薬、抗アレルギー薬などを使用することがあります。
主な副作用として、鎮咳薬では眠気や便通異常、去痰薬では吐き気・食欲不振などの消化器症状がみられることがあります。
解熱鎮痛薬は、種類によっては胃潰瘍・腎機能低下・喘息などの副作用が起こることがあります。また、抗菌薬は皮疹などのアレルギー症状が出ることが比較的多いと言えます。
ただし、ここで挙げた薬の分類の中でも使用する薬はさまざまであるため、各薬剤の具体的な副作用については担当の医師・薬剤師に確認してください。
対処法・セルフケア
気管支炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
呼吸器内科で専門的な診療を受けてください。
急性気管支炎の場合、炎症が激しかったり長く続いたりすると、炎症が気管支から肺に広がって肺炎に発展することがあります。
また、感染症自体が落ち着いても咳や痰などの症状が1~2ヶ月続くということはあってもおかしくはありませんが、それ以上に長く症状が続く場合には、気管支喘息など他の病気が重なっている可能性があります。
これらのことから、薬の治療をしていても気管支炎がよくならない場合、詳しい検査や薬の変更が望ましいと考えられますので、呼吸器内科を受診して専門的な診療を受けるようにしてください。
気管支炎に関連するその他の質問
気管支炎になった場合、何日休む必要がありますか?
インフルエンザなど一部の病原体による気管支炎の場合、小児・学生では病原体ごとに出席停止期間が決まっています。
「気管支炎」という診断だけで、一般的な風邪のウイルス等が原因と考えられる場合には、何日休むという決まりはありません。
ただし、インフルエンザ、百日咳、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルスなど感染性の強い病原体が気管支炎の原因と判明している場合には、学校保健安全法施行規則によって、小児・学生の出席停止期間がそれぞれ以下のように定められています。
- インフルエンザ:発症後5日間、かつ、解熱後2日間(幼児の場合は解熱後3日間)
- 百日咳:特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌薬治療が終了するまで
- 麻疹:解熱後3日間
- 風疹:発疹が消失するまで
- 水痘:すべての発疹が痂皮化する(かさぶたになる)まで
- 新型コロナウイルス感染症:発症後5日間、かつ、症状が軽快した後1日間
一方で、成人・社会人の場合は、上記の病気についても特に出勤停止期間を定める法律や条例はありません。
ただし、就業規則に定められている場合もあるため、まずは就業規則を確認するようにしましょう。
気管支炎にストレスは関係しますか?
直接的な原因ではありませんが、ストレスで免疫力が落ちている場合には関係する可能性があります。
ストレスは気管支炎の直接的な原因ではありませんが、さまざまな機序を介して数多くの病気の発症に関与していることが知られています。
一例として、ストレス状態が続くと自律神経の機能に影響を与え、自律神経を介した免疫反応に異常が起こるということが報告されています。
このため、ストレスがあると微生物の感染に対する免疫力(抵抗力)も下がりやすいといえますので、気管支炎などの感染症にかかりやすい・症状が治りにくいといった病状に関係する可能性は考えられます。
気管支炎について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「急性・慢性/気管炎・気管支炎」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- せきが出ていますか?
- たんが出ていますか?
- 発作のように咳が出ていますか?
- 夜中や朝起きた時に息苦しさや咳が出ますか?
- 体温は37.5℃以上ですか?
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この記事の監修医師
折茂 圭介
呼吸器内科・アレルギー科・内科
東北大学医学部卒。東京都立駒込病院での初期研修を経て東京女子医科大学呼吸器内科入局。大学院で国立成育医療研究センター研究所 免疫アレルギー感染研究部に国内留学。博士課程修了後、同研究室で研究員として勤務。専門は呼吸器内科学、特に喘息をはじめとするアレルギー学。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03