ぎっくり腰(急性腰痛症)

監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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ぎっくり腰とは

いわゆる「ぎっくり腰」です。急に生じた強い腰の痛みを指すため、原因は様々です。何か強い負荷がかかった後に生じることが多いですが、朝起きた時に急に生じることもあります。

「ぎっくり腰」とはどのような病気ですか?

一般的にぎっくり腰とは、突然の激烈な腰の痛みのために身動きがとれなくなった状態を指します。病院では急性腰痛症と呼ばれます。

ぎっくり腰とは、一般に突然の激烈な腰の痛みのため身動きがとれなくなった状態を指します。20~40代の成人で、日常の何気ない動作で突然の激烈な腰痛が始まり、そのまま動けなくなるというのがよくある経過です。4、5日は強い症状が続くことが多いです。ぎっくり腰という名前の病気があるわけではありません。同じように急な腰痛が起こる病気は他にもあり、病院を受診してもはっきりした病気の診断に至らない場合に、急性腰痛症(=ぎっくり腰)と呼ばれます。

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ぎっくり腰の症状

ぎっくり腰に初期症状はありますか?

多くの場合は突然の激烈な腰痛で身動きがとれなくなりますが、数日前から軽い腰痛や腰の違和感を初期症状として感じる場合があります。

ぎっくり腰では、前触れなく突然の激烈な腰痛のために全く身動きがとれない状態になる人が多いとされます。一方で、軽い腰痛や腰部の違和感が初期症状として感じられたのちに、数時間から数日たって突然身動きがとれないほどの腰痛が始まる方もいます。ぎっくり腰は再発する方も多いです。以前のぎっくり腰の際に感じた腰の違和感を、初期症状として自分で分かる方もいます。

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ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰の原因や症状には何がありますか?

重いものを持ち上げたり、腰をひねったりしたときに突然腰に強い痛みが起こります。腰の関節や、周囲の筋肉や靭帯が原因で痛みが起こると言われていますが、はっきりとした原因はわからないこともあります。

この病気の始まりは日常の何気ない動作であることが多いとされます。例えば、物をとろうと前かがみになった瞬間や、座った状態から立ち上がろうとした瞬間などです。重いものを持ち上げたことがきっかけになる場合もあります。重いものといっても、5kg程度の物を持ち上げた場合でもこの病気のきっかけになります。腰の関節や、周囲の筋肉や靭帯が原因で痛みが起こると言われていますが、はっきりとした原因はわからないこともあります。激烈な腰痛が始まったのち、少しでも体を動かすことで強い腰痛を生じ身動きがとれなくなることがこの病気の症状です。足の痛みやしびれが強い場合には、腰椎椎間板ヘルニアなど他の腰の病気の可能性があります。

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ぎっくり腰の治療・対処法

ぎっくり腰(急性腰痛症)への対処法は?

腰への負担を減らし、数日間安静にしていると徐々に症状が改善します。ただし、通常ではない強い痛みを経験する場合や、下肢のしびれや歩きにくさなどを感じる場合は診察を受けましょう。

ぎっくり腰はどれくらいで治りますか?

身動きがとれなくなるような強い症状は1週間以内、軽い腰痛や腰の違和感も1ヶ月以内にはなくなることが多いです。

この病気は身動きもとれないほどの激烈な腰痛が生じることが特徴です。強い腰痛症状があっても、多くは3~7日ほどで症状が改善して動けるようになることがほとんどです。もし強い腰痛症状がなかなか改善しない場合には、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎圧迫骨折などのぎっくり腰以外の他の病気の可能性があります。身動きがとれないほどの強い症状が改善した後も、すぐに腰痛が消えてなくなることはありません。軽い腰痛や腰の違和感は1ヶ月程度続く場合があります。
また、一度治って完全に腰痛がなくなったとしても、その後1~5年ほどは再発する可能性があります。

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ぎっくり腰の場合、主にどのような治療をしますか?

痛み止めを服用し、無理のない程度に普段通りに過ごしましょう。多くの場合1~2週間で自然に回復します。痛みが強い場合には、硬膜外ブロックや神経ブロックなどの治療を行います。

痛みが強過ぎて全く身体を動かすことができない場合を除けば、可能な範囲で動いて構いません。むしろなるべく動き続けているほうが、痛みの改善や復職までの期間が短くなる場合があります。痛み止めを上手く使用することで、より動きやすくなることが多いでしょう。  
全く動けないほど症状が強い場合には、入院して安静にし、治療を行う場合があります。その際に飲み薬でも痛みがよくならない場合などには神経ブロック注射を行うことがあります。その他の治療法には、腰の牽引や温熱療法があります。これらは効果が確実に期待できるものではありませんが、長引く症状の改善が早くなる場合があります。

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受診の目安・何科を受診するべきか

ぎっくり腰が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、受診の目安はありますか?

まずは整形外科を受診しましょう。高齢の方の場合や、足の痛みやしびれの範囲が広い場合、熱がある場合などは早めに受診するようにしましょう。

ぎっくり腰が疑われるような急に身動きがとれなくなる強い腰痛がある場合、まずは整形外科を受診しましょう。ぎっくり腰(急性腰痛症)以外にも、同じような症状の他の病気の可能性があります。他の病気でも腰まわりの骨や筋肉、神経に原因がある場合がほとんどであり、整形外科での診療が必要です。安静にしているだけで改善する腰痛がある一方、早めに受診を検討した方がよいケースもあり、受診目安は以下のとおりです。

55歳以上

特に女性では骨粗鬆症が進み、ふとしたきっかけでも骨折している場合があります。

足の広い範囲でしびれや痛みがある

腰の神経を圧迫する病気がある場合があります。

発熱している

腰のまわりで細菌感染症を起こしている場合があります。

最近急に体重が減った

がんによる腰骨の骨折の場合があります。

上記以外の場合でも4、5日しても症状が改善しない場合やぎっくり腰を繰り返す場合には、詳細の確認のため一度整形外科で診察を受けるようにしましょう。

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ぎっくり腰(急性腰痛症)の専門医がいる近くの病院はありますか?

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対処法・セルフケア

ぎっくり腰のセルフケアにストレッチは有効ですか?

ぎっくり腰予防のためのセルフケアには、ストレッチを含む体操が有効な場合があります。有効なストレッチは、生活習慣によって異なります。

ぎっくり腰の症状が強いときには、少し身体を動かすだけでも激烈な痛みを伴いやすいです。この場合にはストレッチだけでも強い痛みが出ることが多いため、痛みが落ち着くまでは無理に行う必要はありません。
ぎっくり腰の再発予防にはストレッチが有効な場合があります。簡便なものとして、立ち仕事やデスクワークが多いためにぎっくり腰を起こしやすい方に対しては、「これだけ体操」というストレッチに近い体操があります。

座り仕事や重いものを持つ作業が多い方

立って膝をなるべく伸ばした状態で、両手で骨盤を押し込むようにして腰を反らします。
息を吐きながら腰を最大限に反らした状態を3秒間保ちます。

長時間の立ち仕事の方

椅子に腰かけて、足を少し開きます。息を吐きながらゆっくり背中を丸めて、3秒間状態を保ちます。

ぎっくり腰の原因となる生活習慣によっては推奨されるストレッチ方法が異なる場合があります。整形外科を受診して医師に相談してみましょう。

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ぎっくり腰の再発を予防するにはどうしたらよいですか?

「適切な運動療法」と「労働環境の改善」が再発予防に重要と考えられています。

ぎっくり腰の再発の予防には、以下のように「運動療法」と「労働環境の改善」が重要と考えられています。

運動療法

運動不足は腰痛の原因になると考えられています。運動をすることで急な腰痛の再発を防ぐ効果があります。しかし、運動であれば何でもよいわけではなく、下記のような運動をバランスよく行うことが望ましいです。ただし、過度な負荷には注意が必要です。

  • 腰まわりを適度に動かすこと
  • 腰まわりの筋力を高めること
  • 体の柔軟性を高めること

労働環境の改善

重いものを持ち上げる作業は腰痛の原因になります。腰に負担がかからないように、持ち上げ器具を上手く利用することが望まれます。前屈みにならないとできない高さでの作業は腰痛の原因になるため、作業場の高さの調整も重要です。
また、長時間の立ち仕事やデスクワークも腰痛の原因となります。立ち仕事が長い場合には座る時間を、デスクワークが長い場合には立っている時間を適宜設けることが大切です。

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ぎっくり腰について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「ぎっくり腰(急性腰痛症)」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 腰が痛みますか?
  • 物を持ち上げた、あるいは前かがみになった時に腰痛が発生しましたか?
  • 腰の痛みは椅子から立ち上がるときや起き上がるときに悪化しますか?
  • 背骨の痛みがありますか?
  • 体勢・姿勢を変えたときに痛みが悪化したり、改善したりしますか?

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この記事の監修医師

監修医師 濱畑 智弘

濱畑 智弘 先生

山田記念病院 整形外科

慈恵医大を卒業。 浅ノ川総合病院、厚生中央病院を経て2021年4月より浅草病院 整形外科に勤務。 整形外科一般および人工関節置換術を専門とする。 より広い視点で医療を捉えなおすことが出来るように2020年4月より立教大学ビジネスデザイン研究科に入学、2022年3月に卒業しMBA取得。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03