去勢抵抗性前立腺がんの初期症状と末期症状は、それぞれどのようなものですか?
初期は自覚症状が乏しいですが、末期は全身の衰弱や、転移による痛みや、骨折、神経症状などがあります。
去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)の初期症状と末期症状の特徴は、それぞれ以下の通りです。
初期症状
- 目立った自覚症状がない
- PSAの再上昇
- CTやMRIなどの画像検査でのがんの増大、転移の出現
- 前立腺局所による症状(排尿障害など)
ほとんどの場合、CRPCの初期段階では、目立った自覚症状はなく、定期的な検査(PSAの検査や画像検査) で発見されます。
放射線治療後などで、前立腺自体が残っている場合に、CRPCに進行して尿が出にくくなるなどの症状が出る可能性もありますが、CRPCの初期に患者さん自身が、急な体調悪化を感じることはまれです。
末期症状
進行し末期になると、転移、特に骨転移によるさまざまな症状が現れやすいです 。最も頻繁な症状は骨の痛み(骨痛)で、痛み止めを使用しないと痛くて動けなくなることが少なくありません。
また、骨がもろくなるため病的骨折が起きることや、腫瘍が脊髄を圧迫して、麻痺・しびれ・痛み・尿や便のトラブルを引き起こすこともあります。
そして、悪液質などにより、食欲がなくなり、体重減少、倦怠感が顕著となり、貧血や免疫力低下もみられ、全身的に衰弱し、死に至ることもあります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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