アトピー性皮膚炎を放置するとどうなりますか?
アトピー性皮膚炎を放置すると、皮膚の状態が悪化するだけでなく、さまざまな合併症を引き起こし、最悪の場合は死に至る可能性があります。
アトピー性皮膚炎を放置すると、皮膚のバリア機能が低下し、細菌、真菌、ウイルス感染症にかかりやすくなります。
例えば、黄色ブドウ球菌の感染により、とびひ(伝染性膿痂疹)や、皮膚の深い部分に炎症が起こる蜂窩織炎などを引き起こすことがあります。
また、カポジ水痘様発疹症という、ヘルペスウイルスによる感染症も起こりやすくなります。
これらの感染症は、アトピー性皮膚炎の治療が不十分な場合に重症化しやすいです。
さらに、アトピー性皮膚炎が重症化すると、目の合併症(眼瞼炎、結膜炎、白内障、網膜剥離など)を引き起こすことがあります。
特に顔の皮膚炎がひどい場合は注意が必要です。これらの合併症は、視力低下や失明につながる可能性もあります。
その他、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎を合併することもあり、これらも皮膚症状を悪化させる要因となります。
最悪の場合、重症のアトピー性皮膚炎を長年放置すると、感染症による死亡リスクが高まることが報告されています。
特に、黄色ブドウ球菌による感染性心内膜炎や、それに伴う播種性血管内凝固症候群は、死に至る可能性がある重篤な合併症です。
大阪府済生会泉尾病院 皮膚科
野村 祐輝 監修
この病気のQ&Aの動画
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
アトピー性皮膚炎
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ