統合失調症には病型や分類はありますか?
妄想型、破瓜型、緊張型などの亜型分類は診断基準上は廃止されていますが、臨床の現場では用いられることがあります。
統合失調症にはいくつかのタイプがあるとされてきましたが、ICD-11という最新の診断基準においては、亜型分類は廃止されています。
また、米国精神医学会診断マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders fifth edition: DSM-5)においても、これまで用いられてきた妄想型、破瓜型、残遺型、といった分類は不採用となっています。
以前、”妄想型統合失調症”と呼ばれていたものは、比較的持続性で、症状としては幻覚(主に幻聴)やその他の知覚障害があります。感情や意欲、言語の障害や緊張病症状はあまり目立ちません。
以前、”破瓜型統合失調症”と呼ばれていたものは、感情の変化が大きく、妄想や幻覚は一過性で断片的です。わざとらしい不自然な表情・態度がみられることが多くあり、社会的孤立の傾向があります。
感情鈍麻や意欲喪失が大きくなることが多いため、予後はよくありません。通常は青年期・若い成人が診断されます。
以前、”緊張型統合失調症”と呼ばれていたものは、精神運動性障害がよくみられ、不自然な態度や姿勢が長期間持続することがあります。
ICD-11で”カタトニア(緊張病)”は独立した群としてコードされ、”他の精神疾患に伴うカタトニア”や”物質または医薬品誘発性カタトニア”、”特定不能のカタトニア”が含まれます。
緊張病症状(カタトニア)は精神症群以外の疾患にもみられるため、統合失調症に限らない状態像です。
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
(参考文献)
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