再生不良性貧血は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
造血を回復させるための薬物治療があります。
再生不良性貧血の薬物治療としては、支持療法である顆粒球コロニ一刺激因子(G-CSF)や、造血を回復させるためのお薬(免疫抑制療法、TPO受容体作動薬、蛋白同化ステロイド療法)が行われる場合があります。
支持療法
好中球の減少に対する顆粒球コロニ一刺激因子(G-CSF)の使用が推奨されています。G-CSFの主な副作用としては、背部痛、発熱、肝機能酵素の上昇、頭痛、骨痛などが報告されています。
免疫抑制療法
造血幹細胞を攻撃しているリンパ球を抑えて造血を回復させる治療法であり、シクロスポリンやATGというお薬が使用されます。
トロンボポエチン受容体作動薬(TPO-RA)
造血幹細胞に直接作用して血液細胞を増やす薬です。経口で服用するエルトロンボパグと注射剤のロミプロスチムがあり、主な副作用は肝機能障害です。
蛋白同化ステロイド療法
赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンを出させ、造血幹細胞に作用して増殖を促す方法です。メテノロン酢酸エステル等が使われ、副作用には多毛、色素沈着、 声がれ 、無月経などの男性化作用と肝障害があります。
公開日:
最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
難病医学研究財団/難病情報センター.“再生不良性貧血(指定難病60)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/106,(参照 2024-09-18).
再生不良性貧血の診断基準と診療の参照ガイド改訂版作成のためのワーキンググループ.“特発性造血障害に関する調査研究班、再生不良性貧血診療の参照ガイド 令和 4 年度改訂版”..http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2022/Aplastic_Anemia.pdf,(参照 2024-09-18).
高橋萌々子ら、G―CSF 製剤の歴史、Drug Delivery System、2017 年 32 巻 2 号 p. 134-142
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