肺炎に種類はありますか？

「肺炎」と名の付く病気には、細菌やウイルスが肺に感染する感染症と、過敏症や免疫の異常などによって起こる非感染性のものがありますが、ここでは感染症としての「肺炎」について解説します。

「肺炎」には、病原体の種類による分類法や、感染した環境による分類法があります。症状のパターンや診察・検査結果の傾向、治療方法などに違いがあります。

病原体による分類

細菌性肺炎

一般的な細菌による肺炎のこと。

非定型肺炎

一部の細菌による肺炎のこと。
※細菌性肺炎とは症状や治療薬が大きく異なるため、区別します。

ウイルス性肺炎

ウイルスによる肺炎のこと。

※原因菌がはっきりしている場合は、通常その菌の名前を取って「肺炎球菌肺炎」「マイコプラズマ肺炎」などと呼びます。

感染した状況による分類

市中肺炎

病院外で日常生活を送る人で発症する肺炎のこと。

医療・介護関連肺炎

医療ケアや介護を受けている人で発症する肺炎のこと。

院内肺炎

病院に入院中に（入院後2日以上たってから）発症する肺炎のこと。

人工呼吸器関連肺炎

院内肺炎の中でも特に、気管にチューブを通して人工呼吸器を使用している間に発症する肺炎のこと。

他に、飲食物や唾液などが肺に流れ込んでしまうことで起こる「誤嚥性肺炎」という分類があります。