「副腎白質ジストロフィー」とはどのような病気ですか?
副腎白質ジストロフィーはX染色体にある遺伝子の変異によって起こる遺伝病で、副腎不全、脳・脊髄が障害されます。
副腎白質ジストロフィー(adrenoleukodystrophy, ALD)は、ABCD1遺伝子の変異によって引き起こされる、X連鎖性(病気の原因となる遺伝子がX染色体にある)の遺伝病です。遺伝形式から男性に現れる病気ですが、遺伝子変異を持つ女性の一部に症状が現れることがあります。
1992年の映画「ロレンツォのオイル/命の詩」では、副腎白質ジストロフィーの男の子について描かれています。ペルオキシソームという体に有害な脂肪や毒素を分解する働きを持つ部分に異常が起こります。血液中にある種類の脂肪酸(極長鎖脂肪酸)が蓄積し、中枢神経(脳)や副腎、脊髄に障害を起こします。
小児期に発症する大脳型ALDは治療を行わないと急速に進行し、6ヶ月~2年以内に重度障害を起こし、数年で死に至ることもあります。また、副腎不全は患者さんの80%以上に生じ、副腎不全に伴う症状が最初の症状となることが多いです。
脳型ALDに対して唯一の有効な治療法は、発症初期の造血幹細胞移植(血液をつくるもとになる細胞を他の人から移植し、新しく健康な血液を作る治療)ですが、高いリスクを伴います。最近では自家造血幹細胞を用いた遺伝子治療が有望視されています。新生児スクリーニングによって早期に診断し、治療介入を行うことが大切です。
医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
(参考文献)
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