「ムコ多糖症」とはどのような病気ですか?

ムコ多糖を分解するための酵素が生まれつき不足しているために、全身の細胞にムコ多糖が蓄積する病気です。

解説

ムコ多糖症は、ムコ多糖を分解するための酵素が生まれつき不足しているために、全身の細胞にムコ多糖が蓄積する先天代謝異常症です。

ムコ多糖はグリコサミノグリカンとも呼ばれ、細胞と細胞の間で体液を蓄える働きがあり、この体液を通して細胞に栄養を運んだり老廃物を排出したりしています。代表的なムコ多糖類には、コンドロイチン硫酸やヒアルロン酸などがあり、全身の臓器や組織で大切な役割を担っています。

通常、体内で不要となったムコ多糖は、体の細胞の中にあるライソゾームと呼ばれる小さな器官で、分解酵素の働きによって分解・排出されます。ところが、遺伝子の異常により酵素がうまく機能しなくなるとムコ多糖が全身の細胞に徐々にたまってしまい、さまざまな臓器に悪影響をおよぼします。

ムコ多糖症は、不足している分解酵素の種類によって7つのタイプ(Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅵ型、Ⅶ型、Ⅸ型)に大きく分類されています。
症状が現れる年齢や現れ方は各タイプによって違いますが、主に、骨の変形、関節のこわばり、特徴的な顔つき、低身長、お腹がふくらむ、発達の遅れ、心臓や呼吸器の問題、聴力低下、視力障害などの症状がみられます。

公開日

最終更新日

富士在宅診療所 一般内科

本間 雄貴 監修

関連するQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。

こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。

この記事をシェアする

𝕏
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

さっそく調べる
医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

病院を探す
治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

さっそく調べる
薬について調べる
薬について調べる

おくすりアシスタント

病気の治療に使われる薬を比較しながら、効能や副作用、気をつけることを確認できる機能です。※対応しているお薬は、処方薬(医療用医薬品)のみ

さっそく調べる

サービスの目的と位置付け

ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。