スケドスポリウム症には初期症状はありますか?
皮膚の深いところに硬いしこりができるなど、感染した部位によってさまざまな症状が出ます。
手足など怪我をした部位から菌が入り込み、皮膚の深いところで硬いしこりや膿疱(膿のたまった水ぶくれ)が発生します。症状は急に広がって、赤みや痛みを伴うことがあります。
深いケガをした場合などでは皮膚以外の感染も考えられ、関節などに炎症を起こして、関節の痛みや腫れを感じるかもしれません。菌を肺に吸い込んだ場合などでは、咳、痰、血痰、だるさなどの症状が現れます。
多くの場合は、上記のように菌が入り込んだ場所に限った症状ではじまりますが、菌が血液に乗って広がってしまうと他の臓器の症状も伴うようになります。
特に、免疫機能が低下している方は、スケドスポリウム症を起こしやすい状態です。スケドスポリウム属の真菌(カビ)が存在する自然が多い場所に出かけた後(特に怪我をしたとき)には、注意が必要です。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
一般社団法人日本医真菌学会.“一般社団法人日本医真菌学会 希少深在性真菌症の診断・治療ガイドライン”.一般社団法人日本医真菌学会.https://jsmm.org/pdf/draft_zenbun.pdf,(参照 2024-06-06).
日本呼吸器学会.“呼吸器の病気 肺真菌症”.日本呼吸器学会.https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/a/a-09.html,(参照 2024-06-06).
畠山裕司ら. Scedosporium属が分離された津波肺の3症例. 日本臨床微生物学雑誌. 2012, 22, 289-297.
W. Liu, et al. Medicine (Baltimore). 2019, 98(41), e17535.
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