黄色ブドウ球菌感染症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
薬が効かない場合、耐性菌の可能性があるため、別の抗菌薬や治療法を検討します。
黄色ブドウ球菌感染症で薬が効かない場合、いくつかの要因と対応策を考慮する必要があります。
薬剤耐性の可能性
- MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌): 黄色ブドウ球菌の中でも、特にMRSAは抗生物質に対して耐性を持つため、治療が難しくなります。MRSA感染が疑われる場合は、感受性検査の結果に基づき、適切な抗生物質を選択する必要があります
治療がうまくいかない他の理由
- 感染部位: 感染部位によっては、薬が十分に到達しにくい場合があります。例えば、骨髄炎や深部膿瘍など、血流が乏しい部位では、抗生物質の効果が十分に発揮されないことがあります
- 免疫力の低下: 糖尿病、免疫不全、高齢などの患者さんでは、免疫力が低下しているため、感染をコントロールするのが難しい場合があります
対応策
- 感受性検査の実施: どの抗生物質が有効かを確認するために、感受性検査を行います
- 適切な抗生物質の選択: 感受性検査の結果に基づき、最も効果的な抗生物質を選択します。MRSA感染の場合は、バンコマイシン、リネゾリド、ダプトマイシンなどが選択肢となります
- 投与量の調整: 必要に応じて、抗生物質の投与量を調整します
- 感染部位への対応: 感染部位が血流の乏しい部位である場合、外科的なドレナージ(排液)やデブリードマン(壊死した組織を除去する)が必要となる場合があります
- 免疫力の改善:基礎疾患がある場合は、その治療を適切に行い、免疫力の向上を目指します
- 感染症専門医への相談: 治療が難航する場合は、感染症専門医に相談し、適切なアドバイスを求めることを検討します
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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