皮膚エリテマトーデスの場合、主にどのような治療をしますか?
皮膚エリテマトーデスの治療は、紫外線対策と外用ステロイドなどの局所治療が基本で、効果不十分な場合に抗マラリア薬による全身治療を検討する段階的な進め方です。
皮膚エリテマトーデス(CLE)は皮膚に限局して起こる自己免疫性の病気で、治療は外用薬を基本とし、必要に応じて内服薬を組み合わせます。
皮膚エリテマトーデス(CLE)の治療の基本的な考え方
CLEの治療は、
- ①紫外線対策(遮光)
- ②外用ステロイドなどによる局所治療
- ③外用薬で効果不十分な場合の抗マラリア薬による全身治療
という順序で段階的に進めるのが基本的な考え方です。
皮膚エリテマトーデスの外用薬による治療
限局した皮膚症状には、外用ステロイド薬や外用カルシニューリン阻害薬(免疫の働きを抑える塗り薬)による局所治療が第一選択です。日本皮膚科学会の手引きでも、限局的な皮膚症状のみの場合は、まず外用剤による治療を行うとされています。
皮膚エリテマトーデスと紫外線対策(遮光)の重要性
紫外線はエリテマトーデス(狼瘡)の皮膚症状を悪化させる要因のひとつです。強い紫外線を浴びた後に紅斑や水ぶくれが生じる「日光過敏症」はエリテマトーデスでよくみられる所見で、海水浴や日光浴などの強い紫外線は病気の勢いを強める要因とされています。日焼け止めや帽子・衣服による遮光など日常的な紫外線対策は、すべてのCLE患者さんに推奨されています。
皮膚エリテマトーデスで抗マラリア薬(ヒドロキシクロロキン)を使う場合
外用薬で効果が不十分な場合や、皮膚症状が広い範囲に及ぶ場合、跡(瘢痕)が残るおそれがある場合には、抗マラリア薬であるヒドロキシクロロキンなどの飲み薬による全身治療が検討されます。抗マラリア薬はCLEの病型を問わず全身治療の第一選択とされ、症状が重い・範囲が広い場合は外用薬と併用します。用量や副作用の詳細は別の記事で解説しています。
皮膚エリテマトーデスが全身性エリテマトーデス(SLE)に進行することもある?
CLEとSLEは別の診断概念です。CLEは皮膚に限局する病気であるのに対し、SLEは皮膚だけでなく全身のさまざまな臓器に炎症が起こる病気です。発熱や関節の痛みなど全身の症状も見られる場合には、SLEの可能性も含めて医療機関への受診をご検討ください。
皮膚エリテマトーデスについて、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
古川福実, 衛藤光, 谷川瑛子, 池田高治, 篠田啓, 横川直人, 山本一彦. ヒドロキシクロロキン適正使用の手引き. 日本皮膚科学会雑誌. 2015;125(11):2049-2060.
Kuhn A, et al. S2k guideline for treatment of cutaneous lupus erythematosus - guided by the European Dermatology Forum (EDF) in cooperation with the European Academy of Dermatology and Venereology (EADV). J Eur Acad Dermatol Venereol. 2017;31(3):389-404.
Lu Q, et al. Guideline for the diagnosis, treatment and long-term management of cutaneous lupus erythematosus. J Autoimmun. 2021;123:102707.
難病情報センター『全身性エリテマトーデス(SLE)(指定難病49)』https://www.nanbyou.or.jp/entry/215,(参照 2026-08-20).
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大阪府済生会泉尾病院 皮膚科
野村 祐輝 監修
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