乳幼児突然死症候群は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
乳幼児突然死症候群を治療する薬はなく、薬物療法は行われません。予防が重要です。
乳幼児突然死症候群(SIDS)を治療する薬はなく、薬による治療は行われません。
SIDSは、元気に見えていた乳児が突然亡くなる原因不明の病気であり、発症後に効果のある薬物治療(薬による治療)は存在しません。そのため、SIDSそのものを治す目的で使われる薬は医学的に確立されておらず、「どの薬で治療するか」という考え方自体が当てはまりません。
もし赤ちゃんが無呼吸(呼吸が止まっている状態)や心停止(心臓が動いていない状態)で発見された場合には、救急医療として心肺蘇生(胸を押して血液を循環させる処置)や人工呼吸(空気を送り呼吸を助ける処置)、酸素投与などが行われます。状況によってはアドレナリン(心臓の働きを助ける薬)が使われることがありますが、これはSIDSの治療薬ではなく、心停止時の救命処置として一時的に用いられる薬です。
また、SIDSを予防するための薬も現在のところありません。過去には呼吸に影響する薬(フェノチアジンなど)がSIDSの危険を高める可能性が指摘されており、眠気を強くする薬(中枢神経抑制薬:脳の働きを弱める薬)は赤ちゃんの覚醒反応(危険を感じて目覚める働き)を弱めるため注意が必要です。これらの薬では、呼吸抑制(呼吸が弱くなること)や不整脈(心臓のリズム異常)などの副作用が起こる可能性があります。
現在、SIDS対策として最も重要とされているのは薬ではなく、仰向け寝、硬い寝具、顔の周囲に物を置かない、禁煙などの安全な睡眠環境を整えることです。
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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