家族性アミロイドポリニューロパチーを放置するとどうなりますか?
適切な治療が受けられません。
放置してしまうと、寝たきりになり、寿命が短くなってしまうでしょう。
家族性アミロイドポリニューロパチーは、早期発見・早期治療開始により、症状を軽くし、予後を伸ばすことができます。
家族性アミロイドニューロパチーの治療は、原因物質であるアミロイドの蓄積を抑える薬が用いられたり、肝移植が行われたりします。
この病気の原因は、TTR遺伝子の変異により、遺伝的に変異を起こしたトランスサイレチン(異型TTR)などから、アミロイドと呼ばれるタンパク質が作られ、これが沈着することです。
異型TTRは肝臓と目で作られるため、発症早期の肝移植治療が有効といわれています。肝臓移植治療を受けると、術後、症状の進行が停止し、自律神経症状も軽度改善することがわかっています。ただし、目の症状は抑えられません。
しかし、年齢や診断の遅れから8割が適応外となっています。手術を受けられる条件として、60歳以下、発症後5年以内、歩行可能、有意な心肥大がないなどの条件があります。
アミロイドの形成を阻害するタファミジスという薬が、2013年11月に日本で遺伝性ATTRアミロイドーシス治療薬として認可され、処方が開始されています。末梢神経障害の進行が抑制され、栄養状態が改善されることが示された薬です。
また、異型TTRの産生を抑える方法として、遺伝子治療が研究されており、2019年にパチシラン、2022年にブトリシランという低分子干渉RNA製剤も使用開始されています。病気に伴う症状を和らげたり消したりするための治療である対症療法も大切です。
いずれの治療も、早期治療開始により、効果を発揮すると考えます。放置せず受診することをおすすめします。
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
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家族性アミロイドポリニューロパチー
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