糖尿病性ニューロパチーの症状は?糖尿病性ニューロパチー

監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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糖尿病性ニューロパチーと診断された人の受診データ(最初に気になった症状・診療科)

最初に気になった症状

  • 足の指の痛み14%
  • 下肢のしびれ9%
  • 手指のしびれ6%
  • しびれ・感覚障害5%
  • 全身の痛み5%

受診した診療科

  • 内科43%
  • 整形外科18%
  • 糖尿病内科9%
  • 循環器内科5%
  • その他25%

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糖尿病性ニューロパチーとは

糖尿病は全身の神経や血管を侵す病気であり、ニューロパチーは文字通り神経が傷む病気です。初めのうちは手足の感覚がおかしくなる程度ですが、次第に立ちくらみなど自律神経系の症状が現れます。

「糖尿病性ニューロパチー」とはどのような病気ですか?

糖尿病による高血糖が末梢神経を傷つけ、手足のしびれや痛み、立ちくらみ、筋力低下などが起こる合併症です。

糖尿病性ニューロパチー(糖尿病性神経障害)は、糖尿病の三大合併症のひとつで、最も頻度が高いとされています(糖尿病診療ガイドライン2024)。高血糖が続くことで全身の末梢神経が傷つき、手足のしびれや痛みだけでなく、立ちくらみや筋力の低下など、体のさまざまな働きに不調が現れる病気です。ここでは、原因や症状、治療・予防の基本について解説します。
高血糖の持続により神経が障害されているイラスト

糖尿病性ニューロパチーの原因

糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、末梢神経のエネルギーの使われ方に乱れが生じ、不要な物質が神経に蓄積します。同時に、神経に栄養を届ける細い血管(神経栄養血管)にも障害が起こります(国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター)。このエネルギー代謝の乱れと血管の障害の2つが重なることで、全身の末梢神経が徐々にダメージを受け、さまざまな症状が現れます。

糖尿病性ニューロパチーの症状

障害を受ける神経の種類によって、大きく3つのタイプに分かれます(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)。

  • 感覚神経の障害:足先や手先のしびれ・痛み・冷感が現れます。症状は足先から始まり、徐々に上方へ広がる「手袋靴下型」と呼ばれる左右対称の分布を示すのが特徴です(日本神経学会)
  • 自律神経の障害:立ちくらみ、発汗の異常、便秘や下痢、排尿のトラブルなどが生じることがあります
  • 運動神経の障害:筋力の低下や、足の変形がみられることがあります

感覚神経の障害が進むと痛みを感じにくくなり、足のけがや潰瘍(かいよう)に気づかず、最悪の場合は壊疽(えそ)から下肢の切断に至ることもあります(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)。

糖尿病性ニューロパチーの治療と予防

治療の基本は適切な血糖コントロールです。血糖値を良好に保つことで、糖尿病性ニューロパチーの発症や進行を抑制できるとされています(糖尿病診療ガイドライン2024)。しびれや痛みが強い場合は、症状をやわらげる薬が用いられることがあります。
予防には、血糖管理に加え、血圧や脂質の管理、禁煙も重要とされています(国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター)。手足のしびれや痛み、立ちくらみなどの症状が気になるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。

さらに詳しく:「糖尿病性ニューロパチー」とはどのような病気ですか?監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 糖尿病・内分泌科

参考文献

日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024(第7版)第10章 糖尿病性神経障害
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム『糖尿病神経障害』https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/metabolic/ym-037.(参照 2026-09-16).
日本神経学会『糖尿病性ニューロパチー(代謝性・遺伝性ニューロパチー)』https://www.neurology-jp.org/public/disease/neuropathy_mh_detail.html.(参照 2026-09-16).
国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター『神経障害』https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/060/060/01.html.(参照 2026-09-16).

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糖尿病性ニューロパチーの症状

糖尿病性の神経障害の場合、しびれの初期症状はどのようなものですか?

足先のしびれやピリピリ感が左右対称に現れることが多いとされています。

糖尿病性神経障害は糖尿病の三大合併症のひとつで、高血糖が続くことで末梢神経が障害される病気です。ここでは、しびれの初期症状とその特徴について解説します。

糖尿病性神経障害とは

糖尿病性神経障害は、糖尿病の合併症の中で最も頻度の高いもののひとつです(厚生労働省 e-ヘルスネット)。高血糖が長く続くと、末梢(まっしょう)神経の栄養や働きに問題が生じたり、神経に栄養を届ける細い血管が傷ついたりすることで、感覚をつかさどる神経(感覚神経)、体を動かす神経(運動神経)、内臓や汗の働きを調節する神経(自律神経)など、体のさまざまな神経に障害が起こるとされています(糖尿病情報センター)。

糖尿病性神経障害によるしびれの初期症状

初期に現れやすい症状として、以下のようなものが報告されています(糖尿病情報センター、日本臨床内科医会)。

  • 足先のしびれ感やピリピリ・チクチクする感覚
  • 足の冷えや、逆に熱く感じる 温度感覚の異常
  • 足の裏に紙が貼りついたような感覚
  • 虫が這うような感覚
  • 安静時の 筋けいれん(こむら返り)

これらの症状は、両足に左右対称に現れることが多いとされています。

糖尿病性神経障害のしびれの特徴

糖尿病性神経障害で最も多い病型は「遠位対称性多発神経障害」と呼ばれるもので、手袋や靴下を履いている部分に症状が出ることから「手袋靴下型」とも表現されます(Callaghan BC et al. Lancet Neurol. 2012)。足先から徐々に足首やふくらはぎへと上方に広がっていく傾向があり、左右対称に症状が出ることも大きな特徴です(糖尿病情報センター)。

糖尿病性神経障害が進行するとどうなる?

初期のしびれを放置すると、感覚がさらに鈍くなり、痛みやけがに気づきにくくなることがあります。症状が軽いうちは適切な血糖コントロールで進行を抑えられるとされていますが、進行すると改善が難しくなることもあります(日本臨床内科医会)。糖尿病診療ガイドライン2024では、厳格な血糖コントロールが発症・進展予防に推奨されています。足先のしびれやピリピリ感など気になる症状がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。

さらに詳しく:糖尿病性の神経障害の場合、しびれの初期症状はどのようなものですか?監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 糖尿病・内分泌科

参考文献

日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン2024』第7版 第10章 糖尿病性神経障害
厚生労働省 e-ヘルスネット『糖尿病神経障害』https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-037.html.(参照 2026-09-16).
国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター『神経障害』https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/060/060/01.html.(参照 2026-09-16).
日本臨床内科医会『糖尿病性神経障害ってどんな病気?』https://www.japha.jp/general/byoki/tounyoubyoushinkeisyougai.html.(参照 2026-09-16).
Callaghan BC, Cheng HT, Stables CL, Smith AL, Feldman EL. Diabetic neuropathy: clinical manifestations and current treatments. Lancet Neurol. 2012;11(6):521-34.

糖尿病性ニューロパチーではどのような症状がありますか?

左右対称の両足のしびれが出現します。

一般的に、感覚神経→自律神経→運動神経の順番で進行し、症状に現れます。
こむら返り(足がつる)で気づかれることが多く、その後、しびれや痛みが出現します。症状は手足の先の方から左右対称性に現れます。進行すると感覚低下や筋力低下が見られますが、徐々に進行するため患者さんが気づかないこともしばしばあります。ほとんど痛みを感じないような状態まで感覚低下が進行すると、ケガに気づかず、傷口から感染症を起こすこともあります。
また、目や顔の神経が突然麻痺してしまうこともあります。

さらに詳しく:糖尿病性ニューロパチーではどのような症状がありますか?監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 糖尿病・内分泌科

糖尿病性の神経障害はどのような症状ですか?

左右対称の感覚障害が現れます。しびれ・痛み・こむら返りが代表的な症状です。

症状には個人差がありますが、しびれ、うずき、痛み、脱力などの症状が足から始まり、だんだん広がります。靴下や手袋をする場所に症状が分布するのが特徴です。症状は左右対称で、運動障害よりも感覚障害の方が優位です。
足の裏に紙や皮が張った感覚や靴が正しくフィットしていない感覚、こむら返り(足がつる)も多く見られます。

さらに詳しく:糖尿病性の神経障害はどのような症状ですか?監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 糖尿病・内分泌科
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糖尿病性ニューロパチーの原因

糖尿病性ニューロパチーの原因は何がありますか?

糖尿病により高血糖が持続し、動脈硬化が進み微小血管が傷害を受け、症状が現れます。

高血糖が持続することによる神経の障害が主な原因です。
糖尿病に合併する脂質異常症、高血圧症、肥満などによる炎症状態が続くことにより、神経や神経に栄養を送る血管が傷つきます。
また、糖尿病と診断されない状態(耐糖能異常)でも、神経障害は進行すると言われており、注意が必要です。

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糖尿病性ニューロパチーの検査・診断

糖尿病性ニューロパチーのセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

以下の症状と合致する場合は糖尿病性ニューロパチーの可能性があります。なお、手足や足裏の症状は左右対称に現れます。

  • 足裏や足先がじんじんする
  • 足裏や足先がしびれる
  • 足がよくつる
  • 足がほてったり冷たく感じたりする
  • 足裏の違和感
  • 立ちくらみやふらつき
  • 汗が異常に出る、暑いのに汗が出ない
  • 何となく胃の調子が悪い
  • 便秘や下痢
  • 尿の出が悪い
  • 勃起しない


また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。

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糖尿病性ニューロパチーの治療・対処法

糖尿病性ニューロパチーへの対処法は?

まずは医療機関を受診してください。もともと糖尿病で通院中の場合には、主治医にご相談ください。

糖尿病性ニューロパチーの場合、主にどのような治療をしますか?

血糖コントロールが治療の基本です。早期であれば神経障害の進行を抑えられる可能性があり、痛みやしびれには薬で症状を和らげる治療が行われます。

糖尿病性ニューロパチーの治療の基本

糖尿病性ニューロパチー(糖尿病性末梢神経障害)の治療で最も重要なのは、血糖値を良好にコントロールすることです。高血糖が続くと末梢神経の代謝に異常が生じ、神経を栄養する血管も傷つくことで症状が進行します(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)。糖尿病診療ガイドライン2024では、血糖コントロールによる神経障害の発症・進行抑制が強く推奨されています。
また、血糖値だけでなく、あわせて生じやすい脂質異常症や高血圧の管理、禁煙なども神経障害の進行を防ぐうえで大切です。軽症の段階であれば、血糖コントロールと生活習慣の改善だけで症状が軽くなることもあります。

糖尿病性ニューロパチーに使われる薬

糖尿病性ニューロパチーに対する薬物療法には、主に次のようなものがあります。

  • エパルレスタット(アルドース還元酵素阻害薬):神経障害の進行を抑える効果が期待される薬です。神経障害が軽度で、発症から比較的早い段階で開始した場合に効果が得られやすいとされています(糖尿病診療ガイドライン2024)
  • 痛みを和らげる薬:痛みやしびれが中等度以上の場合、プレガバリン、ミロガバリン、デュロキセチンなどが第一選択薬として使われます(糖尿病診療ガイドライン2024)

糖尿病性ニューロパチーの痛み・しびれへの対処

糖尿病性ニューロパチーでは、足先のしびれや痛み、冷感、ほてりといった症状が現れることがあります。これらの症状に対しては、上記の薬物療法に加えて、日常生活での工夫も重要です。足を清潔に保ち、けがや低温やけどに注意することがすすめられています。感覚が鈍くなると傷に気づきにくくなるため、毎日の足の観察が大切です(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)。

糖尿病性ニューロパチーが進行するとどうなる?

治療が遅れて神経障害が進行すると、足の感覚がさらに低下し、傷や感染症に気づかないまま悪化して、壊疽(えそ)から下肢の切断に至ることもあります(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)。また、自律神経にも障害が及ぶと、立ちくらみや消化不良、発汗の異常などが現れることがあります(日本神経学会)。早期に治療を始めることが重要とされていますので、足先のしびれや痛みなどの症状が気になるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。

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受診の目安・何科を受診するべきか

糖尿病性ニューロパチーの専門医がいる近くの病院はありますか?

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糖尿病性ニューロパチーについて、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「糖尿病性ニューロパチー」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 太ももから足首までの皮膚に症状が出ていますか?
  • 皮ふ表面の感覚がおかしいと感じますか?
  • 皮ふの感覚がにぶく、痛みなどを感じにくいですか?
  • しびれや感覚のおかしさを感じますか?
  • 手の指がしびれていますか?

糖尿病性ニューロパチーに関連する症状としては次の症状があります

特に関連する症状

次のような症状がある方はご注意ください。

全身が痛む
症状の程度
違和感がある
症状の頻度
ほぼ毎日同じような症状がある
自覚した時期
1日以内
足の指のしびれ
症状の頻度
初めてのことである
自覚した時期
4.5時間から1日前
症状の出方
段々とでてきた
足の指に痛みがある
自覚した時期
1か月以上前から
症状の程度
日常生活に支障が出る程度に痛む
症状の出方
全く前ぶれのない突然の発症だった

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この記事の監修医師

監修医師 濵﨑 秀崇

濵﨑 秀崇 先生

はまさき医院 内科・糖尿病内科・内分泌・代謝内科

【経歴】 2002年 東京大学理学部 生物学科 卒業 2008年 広島大学医学部 医学科 卒業 2008年 国立病院機構横浜医療センター 研修医 2010年 国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科 レジデント 2012年 国立国際医療研究センター国府台病院 内科 医師 2016年 自治医科大学大学院 医学系研究科 卒業 2017年 医療法人泰水会 濵﨑クリニック 医師 2022年 University of Derby MBA Global 修了 2024年 University of Manchester MRes Public Health 修了

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03