IgG4関連疾患の原因は何がありますか？

「IgG4関連疾患」の原因は、残念ながらまだ完全にはわかっていません。現在、研究が進められていますが、いくつかの要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

一番有力なのは、私たちの体を病気から守る「免疫システム」に異常が起きている、という考え方です。

具体的には、本来は外から来た敵を攻撃するはずの免疫が、なぜか自分の体の臓器を間違って攻撃してしまうような反応（自己免疫反応に似た状態）が起きているようです。

この病気の特徴である「IgG4」という抗体と、特定の「免疫細胞」が協力して、臓器の炎症を悪化させてしまう仕組みもわかってきました。

また、アレルギー体質がある方や、過去にかかった感染症、あるいは生まれ持った体質（遺伝的な要因）なども、病気を引き起こすきっかけになっているのではないかと考えられています。

ただし、IgG4という抗体自体が、病気の直接的な原因物質なのかどうかは、まだはっきりしていません。

このように、原因はひとつではなく、免疫の異常を中心に、さまざまな要因が組み合わさって発症すると考えられています。

原因の詳しい解明に向けて、今も世界中で研究が続けられています。