デュシェンヌ型筋ジストロフィーにはどのようなステージがあり、それぞれの特徴はなんですか?

進行に応じて「発達期」「歩行可能前期」などの区分があり、それぞれ必要なケアが異なります。

解説

デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、病気の進行度合いを把握するために、いくつかの分類方法が用いられます。疾患の進行に応じた対応を示す際に、便宜的に以下の区分(ステージ)が示されています。具体的な身体の状態や必要なケアが異なります。

  • 発達期(~5歳):診断が行われる時期。足首の硬さが見られ始めるため、リハビリを開始することが考慮されます。食事指導や発達評価も行われます。
  • 歩行可能前期:まだ歩ける時期。ステロイド治療の開始が検討されます。リハビリ継続に加え、装具や福祉用具の検討も行われます。呼吸機能や心機能の評価も開始されます。
  • 歩行可能後期:まだ歩けるが、筋力低下が進行している時期。ステロイド治療が継続され、呼吸機能・心機能の評価も継続されます。側弯(背骨の曲がり)のモニタリングが始まります。
  • 歩行不能前期:歩行が難しくなった時期。リハビリテーションや福祉用具の活用が継続されます。側弯の進行や手術の検討が行われることがあります。呼吸不全のリスクが高まるため、呼吸リハビリや非侵襲的陽圧換気療法(NPPV:マスクなどを使った人工呼吸)の導入が検討されます。心機能障害のリスクも高まり、治療が継続されます。
  • 歩行不能後期:呼吸管理や栄養管理が必要となることが多い時期。終日NPPVの使用や、気管切開を伴う人工呼吸への移行が選択肢となることもあります。心機能のモニタリングと治療も継続されます。栄養状態の悪化に対して経管栄養や胃瘻(お腹から直接栄養を入れる方法)の造設が検討されます。骨折予防も重要です。

これらの区分は、病気の進行に応じたケアを検討するうえで役立ちます。

公開日

最終更新日

東京頭痛クリニック 脳神経内科

越智 佳奈 監修

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