妄想型統合失調症の予後はどうなりますか?
回復する場合もあれば、慢性的に経過する場合もあるとされていましたが、最新の診断基準では、”妄想型”という分類はなくなっています。
妄想型統合失調症とは、ICD-10という診断基準における統合失調症の亜型分類です。
被害を受けている、高貴な生まれである、特別な使命を帯びているなどの妄想、幻聴、匂いや味、身体の感覚に関する幻覚の訴えがみられます。
予後としては、症状がほぼみられないくらいに回復する場合もあれば、回復が部分的な場合や、大きな悪化も改善もなく慢性的に経過する場合もあるとされてきました。
ただし、ICD-11という最新の診断基準においては、亜型分類は廃止されています。
また、米国精神医学会診断マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders fifth edition: DSM-5)においても、これまで用いられてきた妄想型、破瓜型、残遺型といった分類は不採用となっています。
効果が高く副作用の少ない非定型抗精神病薬が治療に使われるようになって以降、陽性症状だけでなく陰性症状にも薬物療法の効果がみられるようになったとされ、統合失調症全体としての予後は改善されてきていると言われています。
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
(参考文献)
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