IgG4関連疾患には初期症状はありますか?
IgG4関連疾患は、初期症状に気づきにくいですが、体のだるさや、体重減少、リンパ節の腫れなどが初期にみられることがあります。
IgG4関連疾患は、体のあちこちの臓器に「炎症」や「組織が硬くなること(線維化)」が起こる、ゆっくりと進む病気です。
この病気の困った点のひとつは、初期の症状がとても気づきにくいということです。症状が軽かったり、人によってまったく違ったり、時にはまったく症状が出ないこともあります。
そのため、病気だとわかるまでに時間がかかり、その間に臓器に影響が出てしまうこともあります。
病気は通常、数ヶ月から数年かけて、ゆっくりと進んでいきます。
初期によく見られる症状
「これがあればIgG4関連疾患だ」という決定的な初期症状はありませんが、比較的よくみられるものには、以下のようなものがあります。
- だるさ、疲れやすさ: 原因がはっきりしない、軽いだるさや疲れが続くことがあります。
- 軽い体重減少: あまり急激ではありませんが、少しずつ体重が減ることがあります。特に、膵臓という臓器に病気が関係している場合に起こりやすいです。
- リンパ節の腫れ: 首の周りや脇の下などにあるリンパ節が腫れることがありますが、痛みがないことが多いです。全身のリンパ節が腫れることも、体の一部分だけが腫れることもあります。
IgG4関連疾患は全身のさまざまな臓器に影響するため、最初にどの臓器に病変ができるかによって、初期症状も変わってきます。
- 唾液腺や涙腺: 首の周りや目の下が痛みを伴わずに腫れることがあります。口が乾いたり、目が乾いたりすることもあります。
- 鼻や副鼻腔: 鼻が詰まる、鼻水が出る、といった副鼻腔炎のような症状が出ることがあります。
- 甲状腺: 首にしこりができたり、飲み込みにくさを感じたり、甲状腺の機能が低下する症状(だるさ、むくみ、寒がりなど)が出たりすることがあります。
- 肺: 咳が出たり、軽い息切れを感じたり、肺にしこり(レントゲンなどで見つかり、がんのように見えることもあります)ができたりすることがあります。
- 膵臓: お腹の軽い痛みや、皮膚や白目が黄色くなる「黄疸(おうだん)」が出ることがあります。黄疸は痛みを伴わないことが多いです。また、膵臓の働きが悪くなることで体重が減ることもあります。
- しこりのように見える場合: 臓器によっては、病変が「しこり」として見つかり、がんではないかと間違われることもあります。
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
IgG4関連疾患
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ