IgG4関連疾患は寿命に影響を与えますか?
IgG4関連疾患は適切な治療を受けることで、多くの方が診断後も長く、比較的安定した状態で生活を送ることが期待できます。
IgG4関連疾患は、主に50代から70代の方にみつかることが多い病気です。診断されるときの平均的な年齢は、50代の後半くらいです。
この病気は、ステロイドなどのお薬による治療がよく効くことが多く、病気の活動性を抑えることができます。
そのため、診断されてから長く(例えば、20年以上といった期間)、病気と付き合いながら生活を送れる方が多くいらっしゃいます。
これは、病気の進み方が比較的ゆっくりであることや、治療が効果的であることを示しています。
統計的に見ると、IgG4関連疾患を持つ方の死亡率は、同じ年代の一般の方と比べて、わずかに高いという報告があります。
しかし、これはあくまで集団全体の傾向であり、別の研究では、適切に治療や管理が行われていれば、一般の方と比べて寿命に大きな差がない可能性も示されています。
病気の予後や寿命に影響するのは、年齢そのものよりも、病気の状態や合併症のほうが大きいと考えられています。
特に、診断された時点で腎臓の働きが悪くなっていたり、病気の経過中にがんなどの悪性腫瘍(悪いしこり)が合併したり、複数の重要な臓器に病気の影響が強く出ている場合などは、より注意深く経過をみていく必要があります。
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
Zachary S Wallace et al. Current and future advances in practice: IgG4-related disease. Rheumatol Adv Pract. 2024, 8, .
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