男性の場合でも、「肥満症」が不妊の原因になることはありますか?
はい、あります。肥満症は男性ホルモンの低下や精子の質の悪化、睾丸の温度上昇などを引き起こし、男性不妊の大きな原因となります。
はい、女性だけでなく、男性においても「肥満症」は不妊の大きな原因となることが、近年の多くの研究で明らかになっています。男性の生殖機能は、肥満によってさまざまな悪影響を受けます。
ホルモンバランスの悪化
肥満によって脂肪細胞が増えると、体内で男性ホルモン(テストステロン)が女性ホルモン(エストロゲン)に変換される量が増えてしまいます。その結果、男性ホルモンが減少し、女性ホルモンが相対的に増加します。男性ホルモンは精子を作るうえで不可欠なため、その減少は精子を作る能力(造精機能)の低下に直結します。
精子の質の低下
肥満の男性は、適正体重の男性と比較して、精子の数(濃度)、運動率、正常な形の精子の割合がいずれも低い傾向にあることが報告されています。また、精子が持つ遺伝情報(DNA)が傷つきやすくなる(DNA断片化)ことも指摘されており、たとえ受精しても、その後の胚の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。
睾丸(精巣)の温度上昇
精子は熱に弱く、体温よりも2〜3℃低い温度で最も活発に作られます。肥満によって、太ももの内側やお腹周りの脂肪が増えると、睾丸の周りの温度が上昇してしまいます。この熱ストレスが、精子を作る機能を低下させる一因となります。
勃起障害(ED)のリスク増加
肥満は、動脈硬化や血流の悪化を引き起こすため、勃起障害(ED)のリスクも高めます。
幸いなことに、これらの問題の多くは減量によって改善する可能性があります。妊娠を考えているカップルにとって、女性だけでなく男性も健康的な体重を維持することが非常に重要です。
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最終更新日:
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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