半月板損傷からスポーツ復帰までの期間と注意点を教えてください。
スポーツまでの復帰には、通常3~6ヶ月間を要します。これは手術方法など個々の状況によって変化します。
半月板損傷のスポーツまでの復帰には、3~6ヶ月間を要します。これは手術方法など個々の状況によって変化します。
半月板損傷の手術には、一般的に切除術と縫合術があります。切除術は、痛んでしまった半月板を切除することで痛みの改善を図ります。手術後の活動性制限が比較的少なくすみ、運動にも1~2ヶ月で復帰できることが多いです。
一方で、半月板縫合術は、損傷して亀裂の入ってしまった半月板を縫い合わせる手術です。縫い合わせた半月板に十分な強度が出るまで回復するには時間を要します。このため、切除術よりもスポーツ復帰までに時間を要する場合が多いです。通常、運動には3~6ヶ月の期間が必要となることが多いです。
上記をふまえ、治療段階によって適切なリハビリを行う必要があります。以下のような注意点があります。
急性期(治療開始から数週間の間)
- 痛みのない範囲での関節可動域訓練:膝の曲げ伸ばしをゆっくり行います(例:踵をお尻に近づけるヒールスライド)。ただし、痛みを伴う動作や、半月板に負担のかかる深い曲げ伸ばしは避けます。
- 筋力維持訓練(等尺性運動):関節を動かさずに筋肉に力を入れる運動(例:太もも前側(大腿四頭筋)に力を入れる、太もも裏側(ハムストリングス)に力を入れる)。
回復期(数週間から1~2カ月の間)
- 関節可動域の改善:徐々に可動域を広げていきます。痛みが強まらない範囲で、深い屈曲運動も練習します。スクワットのように体重をかけながら深く曲げるのは控えましょう。
- 筋力強化訓練:特に膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋の強化は、膝の安定性にとって非常に重要です。
- バランストレーニング:片足立ちなどでバランス能力を高め、膝の安定性を向上させます。
- 低負荷の有酸素運動:膝への負担が少ない運動から開始します。
- 段階的なスポーツ活動への復帰:徐々に練習強度や時間を増やしていきます。
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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