脂肪肝(MASH)に使える薬はありますか?
条件を満たすMASHでは、セマグルチドによる治療が選択肢になります。
2026年6月、MASHに対してセマグルチド(ウゴービⓇ)が使えるようになりました。ただし、すべての脂肪肝やMASHが対象になるわけではなく、肝臓の線維化が一定程度進んでいる方に限られます。
セマグルチドが使える条件
セマグルチドは、「肝硬変を伴わないMASHのうち、中等度または高度の肝線維化がある場合」に使用できます。
原則として、肝生検で肝臓の線維化を調べることが必要であり、線維化の程度がF0(正常)~F4(肝硬変)のうち、F2またはF3と判断された方が対象です。肝硬変まで進んでいる患者さんは治療の対象にはなりません。
薬を使用する医師にも条件があり、MASH診療を5年以上行っており、かつ日本肝臓学会や消化器病学会などの専門医を有することが必要です。
セマグルチド以外の薬
「MASLD診療ガイドライン2026」では、MASHの治療の選択肢として糖尿病治療薬(GIP/GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬、ピオグリタゾンなど)、脂質代謝改善薬(スタチンなど)などの薬が提案されています。
しかし、これらの薬剤はMASHそのものに対する効能・効果が日本で承認されているわけではなく、必ずしもすべての患者さんに使われるものではありません。
MASHだけではなく、2型糖尿病、脂質異常症などの病気が併存している場合は、併存疾患に対する治療として、薬を使用することができます。
実際の治療方針については、肝臓や消化器の専門医に相談しましょう。
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(参考文献)
日本消化器病学会・日本肝臓学会. MASLD診療ガイドライン2026(改訂第3版)-代謝機能障害関連脂肪性疾患-[旧 NAFLD/NASH診療ガイドライン]. 南江堂. 2026.
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成城内科 消化器科
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