多剤耐性結核で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
感受性試験で有効な薬を見つけ、治療を継続します。
多剤耐性結核に対して薬が効かない場合、まずは主治医に相談するようにしましょう。
まず感受性試験を行い、耐性がない薬剤を見つけることが重要です。感受性のある複数の抗結核薬を用いて治療を行い、それでも十分な効果が得られない場合には、薬剤の変更などを行うことがあります。
ただし、自己判断で薬剤の使用を中止してしまうと、結核菌がその薬剤に対して耐性を持ってしまい、薬の効果がなくなってしまいます。薬は必ず医師の指示に従って使用するようにしましょう。
また、外科的な治療を行うこともあります。薬剤変更によっても十分な治療効果が得られない場合や、肺の周りに膿(うみ)がたまって肺に穴が空いた場合、気道からの出血が止まらない場合などには手術による治療が行われることもあります。
専門医や保健所のサポートを受けながら、しっかりとした治療を継続することが治癒の鍵となります。
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
日本結核・非結核性抗酸菌症学会. 一般社団法人 日本結核・非結核性抗酸菌症学会「結核症の基礎知識 改訂第5版 Ⅲ.結核の治療」. 日本結核・非結核性抗酸菌症学会誌. 2021, 96, 104-109.
. Tuberculosis: Multidrug-resistant (MDR-TB) or rifampicin-resistant TB (RR-TB). World Health Organization, https://www.who.int/news-room/questions-and-answers/item/tuberculosis-multidrug-resistant-tuberculosis-%28mdr-tb%29(参照 2024-10-29)
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