インフルエンザから脳症になる確率はどのくらいですか?

発症率は非常に低く、1万人に数人程度とされていますが、起こった場合の重症度が高く注意が必要です。

インフルエンザ脳症になる確率は低いですが、重症化リスクがあるため注意が必要です。

インフルエンザにかかった人のうち、脳症を発症するのはごく一部で、全体としての頻度は非常に低いです。日本の疫学調査では、小児人口全体でみたインフルエンザ脳症の発症頻度は、1シーズンあたり100万人に2~3人程度とされています。これは、インフルエンザにかかった小児全体では、おおよそ1万人に数人(約0.01~0.05%)に相当し、ほとんどの患者は脳症を発症せずに回復します。

一方で、入院が必要となる重症インフルエンザ患者に限ると状況は異なり、海外・国内研究では、入院小児の0.6~15.9%(中央値約1~2%)が脳症を発症したと報告されています。この幅の広さは、脳症の診断基準や調査対象地域の違いによるもので、実際には患者さんの状態によって大きく変わります。

小児のインフルエンザ関連死亡例の中では、約1割前後が脳症を伴っていたとされ、発症頻度は低くても、起こった場合の重症度が非常に高いことが分かります。特に乳幼児では発症率がやや高く、日本では海外より報告数が多い傾向がありますが、これは、診断意識や報告体制が整っていることの影響も考えられます。頻度が低いからといって安心せず、「発熱後の様子の変化」に早く気づくことが、実際のリスクを下げる最も重要な対策です。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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