ピーナッツアレルギーの場合、主にどのような治療をしますか?

ピーナッツの誤食を避けることとエピペンによる緊急対応が中心です。必要に応じ経口免疫療法を検討します。

ピーナッツアレルギーの治療の基本は、ピーナッツを確実に避けることと、症状が出た際に速やかに適切な薬を使うことです。特に重い症状が出た場合には、エピペン(アドレナリン自己注射薬)が命を守る最も重要な治療となります。

現在、日本ではピーナッツアレルギーを完全に治す薬はありません。そのため、食品表示の確認や、外食・給食での調理中の混入(コンタミネーション)への注意が治療の中心です。軽いじんましんやかゆみには抗ヒスタミン薬(アレルギー症状を抑える薬)を用いますが、息苦しさ、声がれ、ぐったりするなどが見られた場合は、アナフィラキシー(命に関わる急激な全身反応)を疑い、迷わずエピペンを使用することが最優先です。アドレナリンは血圧を保ち、気道を広げ、腫れを抑える作用があり、使用後は症状が落ち着いても必ず救急受診が必要です。

日本でも一部の専門施設では、経口免疫療法(少量ずつ摂取して体を慣らす治療)が行われることがありますが、これは重症反応のリスクを下げることが目的で、ピーナッツを自由に食べられるようになる治療ではありません。治療中・治療後も避食とエピペンの携帯は必要です。

海外では、ピーナッツアレルギーに対する新しい治療薬としてパルフォルジア(Palforzia)という経口免疫療法用の製剤が承認されていますが、日本では未承認です。また、抗IgE抗体薬(オマリズマブ)などが経口免疫療法の補助的に使われることもありますが、いずれも専門医が慎重な判断と厳重な管理下で進めることが大切です。

ユビーAIパートナーユビーAIパートナーに聞いてみよう

ピーナッツアレルギーについて、特に知りたいことは何ですか?

利用規約プライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。

関連する病気と症状

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

ピーナッツアレルギー

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
医療AIに不調を相談

医療AIパートナー ユビー

24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです

無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。