高齢者がRSウイルスに感染した場合、どのようなリスクがありますか?

肺炎や細気管支炎を起こすリスクや、持病が悪化するリスクがあります。

解説

高齢者がRSウイルスに感染した場合、風邪症状で済む場合もありますが、肺炎や細気管支炎などの重篤な呼吸器疾患に進展したり、持病が悪化するリスクがあり、時に命に関わります。

RSウイルス感染症で入院した高齢者の約半数が肺炎を起こし、17%が集中治療を、5%近くが人工呼吸器を必要としたことなどが米国から報告されており、死亡率はインフルエンザウイルスとほぼ同等とされています。

また、日本においてもRSウイルス感染症による60歳以上の入院と院内死亡は、それぞれ年間約63,000人、約4,500人と推定されています。

高齢者は入院による体力低下も起こりやすく、日常生活に長期的な影響を与える可能性もあります。このように、高齢者、特に持病がある人にとっては、RSウイルスは軽視できない存在です。

特にリスクが高く、注意が必要な高齢者は以下のとおりです。

  • 慢性呼吸器疾患(COPD、喘息、間質性肺炎など)がある
  • 慢性心疾患(うっ血性心不全冠動脈疾患など)がある
  • 免疫不全(がん治療中、臓器移植後、HIVなど)である
  • 糖尿病がある
  • 慢性腎疾患がある
  • 施設(老人ホームや介護施設など)に入所中である

RSウイルス感染症には特効薬は存在せず、予防が最も重要です。高齢者自身と周りの人が手洗いやマスクの着用などによる予防を行いましょう。現在は60歳以上の方を対象としたワクチンも接種可能です。

公開日

最終更新日

株式会社BearMedi  臨床検査技師

佐々木 祐子 監修

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