鈍痛のような腹痛が続く場合の原因には何がありますか?
腸炎や胆嚢炎のような炎症の病気、肝臓や脾臓の腫瘍など多岐にわたります。
お腹のなかの炎症や、臓器を覆っている膜が引き延ばされるような時に鈍痛を感じることがあります。以下のような病気が挙げられます。
腸炎、憩室炎、虫垂炎、胃炎など消化管の炎症
虫垂炎の初期や憩室炎、腸炎などでじんわりと重い痛みが引き起こされます。炎症がひどくなると、より強い鋭い痛みに変わることもあります。
急性膵炎、慢性膵炎
食後や飲酒後におへその上あたり、もしくはおへその周りが痛くなることが多いです。背中の痛みを伴うこともあります。
胆のう炎、胆管炎
主に胆石の影響で胆のうに炎症が起こり、右肋骨の下あたりからみぞおちが痛むことが多いです。石が胆のうの出口に詰まってしまうと鋭い痛みに変わることもあります。
肝臓や脾臓の腫瘍
肝臓や脾臓は周りを被膜(ひまく)という膜で覆われています。腫瘍などのできものが表面近くにできて、膜が引き延ばされると鈍痛を引き起こすことがあります。
その他
子宮や卵巣、膀胱、血管などの病気でも鈍痛をきたすことがあります。痛みが続く場合は早めに受診をおすすめします。
新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器科
吉岡 藍子 監修
(参考文献)
Roger Sherman. Chapter 86Abdominal Pain. Clinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations. 3rd edition.1990
Carlberg, David J et al. “Lower Abdominal Pain.” Emergency medicine clinics of North America vol. 34(2) 229-49:2016
Mehta H. Abdominal Pain. Clinical Pathways in Emergency Medicine. 329–45: 2016
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
腹痛
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ