腰椎圧迫骨折の場合、歩けるまでどれくらいかかりますか?
痛みの改善とともに歩行訓練を開始し、数週間から1〜2カ月かけて徐々に歩行能力が回復します。
腰椎圧迫骨折の患者さんが歩けるようになるまでの期間は、骨折の程度や患者さんの状態によって異なります。一般的には痛みの改善とともに、段階的に歩行訓練を始めて1〜2カ月で歩行能力が回復します。
急性期
骨折直後で痛みが強い時期は、まず安静を保ち、痛みが和らぐことを優先します。この時期には、コルセットなどの装具で患部を安定させることもあります。長期の安静による筋力低下を避けるため、理学療法士の指導のもと、ベッド上での軽い運動や、座って行う運動から開始します。
歩行訓練の開始
その後、痛みに合わせて、歩行器や杖などの補助具を使いながら、室内での短い距離の歩行訓練から徐々に開始します。
回復の目安
一般的に、骨折が軽度であれば1〜2カ月程度で日常生活への支障が軽減し、屋外での歩行も可能になることが多いです。ただし、重度の骨折の場合や高齢者の場合は、回復に半年から1年近くかかることもあります。
重要なことは、焦らずに医師や理学療法士と相談しながら、体の状態に合わせて無理のない範囲で活動レベルを上げていくことです。適切なリハビリテーションを継続することで、歩行能力の回復だけでなく、転倒予防や再骨折リスクの低減にもつながります
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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