後天性血栓性血小板減少性紫斑病で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
難治例、再発例ではCD20に対する抗体薬であるリツキシマブが有効で、血漿交換に併用されます。
難治例、再発例ではCD20に対する抗体薬であるリツキシマブが有効です。Bリンパ球に作用することで自己抗体の産生を抑える効果が予想されています。
血漿交換を5回以上行っても血小板数が5万/μl 以上に回復しない場合、もしくは15万/μl以上に回復しても再度血小板数が5万/μl未満に低下した場合には、血漿交換に加えてリツキシマブ投与を考慮します。
最近では血漿交換に治療抵抗性を示し、かつADAMTS13インヒビターが高い患者さんに極めて有用との報告が数多くなされています。
公開日:
最終更新日:
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
松本雅則ほか.血栓性血小板減少性紫斑病 | 症状、診断・治療方針まで.今日の臨床サポート,https://clinicalsup.jp/jpoc/contentpage.aspx?diseaseid=344(参照 2024-12-26)
血液凝固異常症等に関する研究班.“血栓性血小板減少性紫斑病診療ガイド 2023”.血液凝固異常症等に関する研究班.https://ketsuekigyoko.org/wp-content/uploads/2023/10/TTP_GL_2023.pdf,(参照 2024-12-26).
村田満.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(指定難病64).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/246(参照 2024-12-26)
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「後天性血栓性血小板減少性紫斑病」とはどのような病気ですか?
ADAMTS13の活性低下により細い動脈に血栓を形成し、臓器障害を引き起こす致死率の高い病気です。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病の原因は何がありますか?
ADAMTS13に対して産生された自己抗体によりその活性が低下し、細い動脈に血栓を形成することです。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病ではどのような症状がありますか?
発熱、貧血、出血による紫斑、精神神経症状、腎障害など多岐にわたります。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病には初期症状はありますか?
体のだるさ、吐き気、筋肉痛が先行し、発熱、貧血、出血、精神神経症状などが起こります。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病の場合、主にどのような治療をしますか?
急性期では血漿交換にカプラシズマブ、ステロイド併用が、再発例にはリツキシマブが用いられます。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
血液内科の受診が望ましいですが、難しい場合はまず内科クリニックを受診してください。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
だるさや吐き気時に受診が推奨されます。発熱や出血、精神神経症状の場合は救急搬送を検討してください。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
血漿交換、カプラシズマブ、ステロイドで治療します。副作用に血圧低下、出血、感染症などがあります。
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