後天性血栓性血小板減少性紫斑は、治療すれば完全に治る病気ですか? それとも一生付き合うことになる病気ですか?
再発リスクがあり、治療後数年の経過観察が必要ですが、生涯再発しない場合もあり、個人差がある病気です。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP)は、発症1年以内に約1/3が再発することから、約1年は定期的な血小板数のフォローが必要です。
病気の活動性のない寛解期に特別な治療は存在しませんが、再発の危険があるので最低数年程度は定期的に通院し、血小板数とADAMTS13検査などを行うことが望ましいでしょう。
生涯にわたり後天性TTPが再発しない人もいれば、何回も再発する人もいますが、なぜ再発に個人差があるのかはわかっていません。
後天性TTPが再発したら、できるだけ早く治療を受ける必要があります。そのためには定期的に医療機関を受診し、血液検査などの経過観察を受けることが理想的です。
血中ADAMTS13活性の低下は後天性TTP再発の徴候となりうるため、ADAMTS13値のモニタリングが再発予防に役立ちます。
また、後天性TTPのきっかけとしてがんや免疫疾患、感染症、妊娠が知られており、このようなときには担当医と相談し、最善の治療を受けているか確認しましょう。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
T Falter, et al. Hamostaseologie. 2013,33(2),113-120.
M. Scully, et al. Br J Haematol. 2012,158(3),0323-0335.
B.S. Joly, et al. Blood. 2017,129(21),2836-2846.
松本雅則ほか.血栓性血小板減少性紫斑病 | 症状、診断・治療方針まで.今日の臨床サポート,https://clinicalsup.jp/jpoc/contentpage.aspx?diseaseid=344(参照 2024-12-26)
血液凝固異常症等に関する研究班.“血栓性血小板減少性紫斑病診療ガイド 2023”.血液凝固異常症等に関する研究班.https://ketsuekigyoko.org/wp-content/uploads/2023/10/TTP_GL_2023.pdf,(参照 2024-12-26).
村田満.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(指定難病64).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/246(参照 2024-12-26)
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