器質性月経困難症の場合、主にどのような治療をしますか?
原因となっている病気に合わせて、ホルモン療法などの薬物療法や手術療法が中心となります。
月経痛(生理痛)の原因となる子宮や卵巣の病気(器質性疾患)を治療することが治療の基本です。原因となる病気の種類や進行度、痛みの程度、年齢、将来の妊娠希望などから総合的に検討して選択されます。
1. 薬物治療
痛みを和らげたり、病気の進行を抑えたりするために行われます。
- 痛み止め
- 漢方薬:痛みなどの症状を軽減、体質改善を目的に使用されます。
- 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(低用量ピル)、プロゲスチン製剤(ジエノゲストなど):子宮内膜症や子宮腺筋症の治療の第一選択肢であり、痛みの改善や病変の進行抑制が期待できます。
- レボノルゲストレル放出子宮内システム(ミレーナⓇ) :子宮内膜が厚くなりにくくなるため、生理痛や経血量減少効果が期待できます。避妊効果もあり、5年間効果が持続します。
- GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法:卵巣の働きを一時的に抑えることで、強い痛みをコントロールする場合や、手術前に子宮筋腫を小さくしたい場合などに用いられます。
2. 手術療法
薬物治療で効果が得られない重症例や、病変(卵巣のう腫など)が大きく破裂・感染のリスクがある場合に検討されます。
- 妊娠希望がない場合:症状が日常生活に影響を及ぼしている場合、原則として子宮全体を摘出する手術(根治術)が行われます。 子宮摘出術の代わりに、子宮動脈塞栓術というカテーテル治療が行われる場合もあります。
- 妊娠希望がある場合:子宮筋腫の場合は筋腫だけを取り除く核出術が、子宮内膜症性卵巣のう腫の場合は、のう腫だけを取り除く手術が検討されます。


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(参考文献)
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Ubie株式会社 産婦人科
金沢 誠司 監修
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