ニコチン依存症の場合、日常生活で気を付けることはありますか？

禁煙開始前の注意点

禁煙は、タバコをやめたその日から効果が現れ、さまざまな病気の発症や悪化のリスクを低減してくれます。禁煙にあまり興味がない方や諦めてしまっている方も、ぜひ禁煙を検討してみてください。
すでに禁煙を検討している場合、最適な戦略を取るためにも、医療機関を受診することがおすすめです。禁煙外来で医療者と一緒に取り組むことで、禁煙成功率を上げることができます。
禁煙には、家族、友人、同僚など周囲の方の協力が不可欠です。禁煙を始めることを話し、理解とサポートを求めるようにしましょう。特に、家庭内に喫煙者がいる場合は禁煙が困難となるため、ともに禁煙を開始するか、自分のいるところではタバコを吸わないように頼みましょう。

禁煙開始後の注意点

禁煙治療では、禁煙開始日を設定しますが、その日以降は1本も吸わないことが重要となります。タバコを吹かすことも禁止です。タバコだけでなく、灰皿、ライターなどは処分してしまいましょう。
アルコールはタバコを再開してしまうきっかけとなりやすいため、禁煙中は節酒や禁酒を行うようにしましょう。他にも、「吸いたくなるような行動・環境の改善」や、「いざ吸いたくなった時の対処法」を守り、実行するようにしてください。
禁煙治療用アプリやCOチェッカー（自分で吐く息の中の一酸化炭素濃度を測って喫煙状況をモニタリングできる器械）を利用している場合は、有効に活用するようにしましょう。アプリを活用することで、タバコを吸いたくなった際に上手くその気持ちに対処する方法なども知ることができます。また、禁煙を続けるために行った行動や感じたことも記録することができ、治療担当医がより正確な状況・問題点を把握して、個人に適した禁煙アドバイスをできるようになります。