癌性胸水を抜く際の入院期間を教えてください。

治療法や患者さんの状態によって大きく異なり、数日の場合もあれば数週間に及ぶこともあります。

解説

癌性胸水を抜く治療での入院期間は、治療法や患者さんの状態によって大きく異なり、数日の場合もあれば数週間に及ぶこともあります。

主な治療法ごとのおおよその入院期間の目安は、以下の通りです。

1. 胸腔穿刺(きょうくうせんし)

一時的に針を刺して胸水を抜く治療法です。

  • 日帰り〜数日程度:胸水の量が比較的少なく、症状が軽ければ外来での処置も可能です。ただし、処置後の経過観察のために短期間入院することもあります。

2. 胸腔ドレナージ

胸に管(ドレーン)を入れて、持続的に胸水を体の外に出す治療法です。

  • 数日〜数週間程度:胸水が排出される量や患者さんの状態を見ながら管を留置しておくため、入院期間は長くなる傾向があります。

3. 胸膜癒着術(きょうまくゆちゃくじゅつ)

胸水を抜いたあと、胸膜(肺を覆う膜)を癒着させる薬を注入し、胸水が溜まる空間をなくす治療法です。胸水の再発を防ぐ目的で行われます。

  • 1〜2週間程度:通常、胸腔ドレナージで胸水を排出したあとに行われます。薬剤の注入後に発熱や痛みを伴うことがあり、経過観察のために入院が必要です。

入院期間が変動する要因

実際の入院期間は、上記に加えて以下のような要因によって変わってきます。

  • 全身の状態: 体力や他に合併している病気があるかなど、患者さん自身の状態が大きく影響します。
  • がん治療の状況: 胸水の治療と並行して、抗がん剤治療など、他のがん治療を行う場合は入院が長くなることがあります。
  • 病院の方針: 病院の治療計画やクリニカルパスによっても入院期間は異なります。

正確な入院期間については、治療法や個々の状況によって大きく異なるため、必ず担当の医師にご確認ください。

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公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

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